エネ夫とは?【離婚弁護士が解説】
エネ夫とは
エネ夫という言葉をご存じでしょうか。
これは、妻の味方をせずに、反対に妻を苦しめる敵となってしまう夫のことをいいます。
英語の「エネミー(enemy:敵)」と「夫」を合わせた造語です。
近年、日本も欧米のように離婚する夫婦が増加しており、夫婦の関係が問題となっている状況下で登場してきた言葉です。
まだ聞き慣れない方が多いと思いますが、当事務所では離婚を専門に扱っていることから、このエネ夫に悩まれている女性の相談をよく受けております。
ここでは、エネ夫の具体例と対応方法をご紹介いたします。
エネ夫の具体例
具体例① 姑と一緒になって妻を攻撃するエネ夫
Aさんは5年前に夫と結婚し、3年前に子どもが生まれました。
Aさん夫婦は、夫の実家で母(姑)と生活していました。
もともと姑は、Aさんに対して優しくは接してくれなかったのですが、子どもが生まれてからは、Aさんを邪魔者扱いし、最近では、子どもに自分のことを「ともちゃん」(姑の下の名前)で呼ばせ、Aさんを排除してまるで自分が母親であるかのような行動を取るようになりました。
そこで、Aさんは、夫に何度も相談しましたが、夫は聞いてくれませんでした。
それどころか、Aさんが夫に姑の悪口を言うと、夫は激高し、Aさんに暴言を浴びせました。
また、最近では、夫は姑と一緒になって、Aさんのことを馬鹿にしたり、人格を否定するような発言を行うようになりました。
具体例② 十分な生活費を渡さないエネ夫
Bさんは、夫と10年前に結婚し、2人の子どもがいました。
夫は会社経営者であり、年収は1500万円ほどもありました。
しかし、夫は、Bさんに家計を任せず、預貯金等の財産も隠していました。
子ども達が習いごとをするようになり、食費や教育費等の生活費として、毎月15万円ほどが必要となりました。
そこで、Bさんは、夫に1か月の生活費を15万円にしてほしいと頼みました。
ところが、夫はこれまでどおり、毎月12万円しか渡さないと返答しました。
それどころか、夫はBさんに対して、金銭管理が悪い、などと言って非難し、さらに、Bさんが財産を隠していると疑い、Bさんの預貯金口座をすべて開示するように求めてきました。
Bさんは、仕方なく、自分の両親から生活費の援助をしてもらいました。
具体例③ ママ友をほめて、妻の悪口を言う夫
Cさんは、8年前に夫と結婚し、幼稚園に通う子どもがいました。
Cさんは、同じ幼稚園に通う子どもを持つ友達(ママ友)が複数人いました。
ある日、ママ友の誘いで、休みの日にお互いの家族全員でバーベキューをしました。
そのとき、夫は、テキパキ動くママ友のことをほめちぎりました。そして、それ以来、夫は、妻に対して、度々ママ友のことをほめて、妻のことを馬鹿にするようになりました。
Cさんは、このような夫の言動に深く傷つき、離婚を考えるようになりました。
エネ夫を夫に持つ方の対応方法
エネ夫を夫に持つ女性の方は、その対応に苦慮されています。
この場合、エネ夫の言動がそれほど酷くないようであれば、離婚を選択するのではなく、まずは、話し合ってみるべきです。
その場合、自分が夫のどのような言動に対してショックを受けたのかを率直に話されてください。
その際、夫の言動については、「できるだけ具体的」に伝えてください。
男性は、はっきりと言わないとなかなかわかってくれません。
エネ夫の言動が酷く、夫婦関係を修復できないような場合、離婚もやむを得ないでしょう。
エネ夫の酷い事例は、モラハラに似ています。
モラハラ加害者は、決して自分の言動が悪いとは考えません。
被害者がどんなにモラハラ加害者に訴えても、悔い改めることはないでしょう。
当事務所のDV・モラハラサイトはこちらをごらんください。
いずれにせよ、一人で抱え込まずに専門家に相談することが大切です。
当事務所は、離婚の法律相談以外にも、夫婦関係修復のためのカウンセリングを含めたきめ細やかな対応と取っています。
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