解決事例
更新日2020年8月12日

バイク事故で保険会社提示額の約3倍で和解した事例

執筆者:弁護士 鈴木啓太 (弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士)

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。
なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

ご相談者Cさん

ご依頼後取得した金額
約120万円(保険会社提示額の約3倍)

内訳
損害項目 保険会社提示額 弁護士によるサポート結果
傷害慰謝料 67万円 約135万円
過失相殺 30% 10%
結果 約37万円 約120万円

 

 

状況

Kさんは、バイクで交差点を直進して進入したところ、後方から追い越そうとしてきた加害車両に接触され、転倒する事故に遭いました。

事故後、緊急搬送され、病院でレントゲンを撮ったところ、右腕が骨折していることがわかりました。

その後、Kさんは整形外科に通院して治療を継続したところ、骨は問題なく綺麗にくっつき、最終的には痛みも完全になくなり治療も終了しました。

治療終了してから間もなく、相手保険会社から、賠償の提示がありましたが、Kさんには、その提示が妥当なものなのか分からず、特に過失割合について疑問を持たれていたため、当事務所に相談に来られました。

 

弁護士の対応

弁護士は、事故態様や症状の経過などについて、Kさんから事情を聞いた上で、相手保険会社の賠償提示を確認しました。

相手保険会社の賠償提示は、裁判基準(裁判をした場合の基準で最も高い基準)を大きく下回っており、過失割合についても十分に交渉の余地のある内容でした。

そこで、弁護士において、Kさんの損害額を裁判基準で計算し直し、かつ、Kさんから聞き取った事故態様を前提に過失割合の交渉を開始しました。

弁護士が入ったこともあり、相手保険会社も過失割合については大幅に見直して、こちらの主張とおり10%での回答をしてきました。

もっとも、慰謝料については、裁判基準の80%という提示でした。

そこで、さらに交渉を継続した結果、裁判基準の満額には届かなかったものの満額に近い金額で合意することができました。

Kさんも、過失割合について、大幅に有利な割合で合意することができたので、満足していただけました。

 

弁護士のアドバイス

慰謝料には、自賠責基準、任意保険会社基準、裁判基準の3つがあります。

3つの基準図賠償の高さは、裁判基準 > 任意保険会社基準 > 自賠責基準となっています。

弁護士が介入していない場合、保険会社は、自賠責基準あるいは任意保険会社基準で提示してきます。

裁判基準に近い水準で提示してくることなど、まずないと思われた方が良いでしょう。

弁護士が介入した場合には、裁判基準を前提に交渉することになりますので、慰謝料金額が高くなるのです。

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本件でも、Kさんが受けた提示は、自賠責基準よりも少し高い程度で妥当な賠償額とは到底言えませんでしたが、弁護士が介入することで、裁判基準に近い水準での解決をすることができました。

また、本件では、過失割合も妥当とはいえない提示でした。

過失割合についても、被害者にとって有利な事情が加味されておらず、被害者に不利な内容の提示になっていることはよくあります。

過失割合の交渉は、専門的な知識を必要とするので、過失割合の内容に疑問を持たれたら専門の弁護士に相談されることをお勧めします。

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