後遺障害12級の逸失利益はいくら?弁護士が解説|計算ツール
後遺障害12級の逸失利益は、「基礎収入 ✕ 14% ✕ 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」で計算します。
逸失利益とは、もし交通事故の被害に遭わなければ、この先得られたと考えられる収入や利益のことをさします。
交通事故の被害者は、「後遺障害逸失利益」や「死亡逸失利益」を加害者に請求することができます。
基本的に、事故で認定された後遺障害の等級が12級であった場合、労働能力の喪失率は14%と定められています。
12級の中で認定されることが多い12級13号の喪失期間については、10年程度に制限される可能性があります。
以下では、交通事故で後遺障害12級と認定された場合の逸失利益の計算方法などを解説していますので、最後まで読んでみてください。
逸失利益とは?
逸失利益とは、被害者が交通事故に遭わなかったと仮定した場合に、その時以降に得られたはずの収入や利益のことをさします。
交通事故による逸失利益には、「後遺障害の逸失利益」と「死亡の逸失利益」の2種類があります。
交通事故によって身体の痛みや可動域の制限などの機能障害や神経障害が残ってしまう場合があります。
症状の程度によっては、労働能力が低下し、今までどおりに働けなくなり、収入が減ってしまう可能性があります。
「後遺障害逸失利益」とは、このような減収分に対する補償のことを指します。
また、事故の結果、被害者の方が亡くなられた場合には、生きて働いていれば得られた収入・利益が全く得られなくなってしまいます。
「死亡逸失利益」とは、死亡によって得られなくなった将来の収入を補償するものです。
なお、死亡逸失利益について、亡くなった方は権利を行使することができませんので、相続人となった遺族が加害者に対して請求していくことになります。
逸失利益については、以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひご覧になってください。
後遺障害とは?
上でも説明したとおり、交通事故で負傷をすると後遺障害が残ることがあると説明しました。
交通事故における後遺障害とは、治療を続けても完治することがなく、身体的あるいは精神的な不具合が将来にわたって残ってしまう状態のことをいいます。
ここで、「後遺症」と「後遺障害」には違いがありますのでお伝えしておきます。
後遺症と後遺障害は、治療を継続したけれども完治せずに不具合が残存するという点で共通しています。
しかし、後遺障害といえる、その障害により労働能力の喪失を伴うような場合に限定されています。
事故による後遺症が残ったからと言って、必ずしも労働能力の低下を伴うとは限りません。
したがって、交通事故によって後遺症が残ったとご本人が訴えても、必ず後遺障害として認められるとは限らないのです。
そして、後遺障害は、その症状の内容に応じてランクが定められており、このランクのことを後遺障害等級といいます。
後遺障害の等級は、自動車損害賠償補償法施行令に定められており、
- 介護が必要となる後遺障害として1級~2級(別表第1)
- 上記以外の後遺障害として1級~14級(別表第2)
という分類がされています。
後遺障害について等級認定を受けると、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益に関する損害賠償を受けることができるのです。
適切な後遺障害等級の認定を受けなければ、適切な金額の賠償金を受け取ることができませんので、適切に等級審査をしてもらうことが重要となってきます。
後遺障害や等級認定について詳しく知りたいという方は、以下の記事がより詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
後遺障害12級で逸失利益はいくらもらえる?
逸失利益をシミュレーターで簡単に計算
交通事故に遭った場合、逸失利益をいくらもらうことができるのでしょうか。
相手にいくら請求できるのかを手っ取り早く知りたいという方は、以下の「交通事故シミュレーター」という自動計算機をご活用ください。
交通事故シミュレーターをご利用いただければ、逸失利益の概算を知ることができます。
以下のシミュレーターでは、怪我の程度やご自身の年齢・性別、収入、後遺障害の等級などの必要情報を入力していただくだけで、逸失利益を含めた賠償額のおおよその金額を素早く計算することができます。
また、交通事故の被害者の方が受け取れる賠償金は、逸失利益に限りません。
事故によって受けた精神的な苦痛を賠償してもらう慰謝料や、積極損害、休業損害などの項目についても請求することができます。
お持ちのスマートフォンやPC上で、逸失利益を含めた賠償金の概算金額を自動計算することができますので、使ってみてください。
逸失利益の計算方法
逸失利益の計算方法
具体的な逸失利益については、
という計算式で計算することになります。
「基礎収入」は、年収額を指します。
- 会社員の場合
原則として交通事故の前年の年収額が対象となるため、源泉徴収票の支払金額を基礎収入として計算します。 - フリーランスの場合
原則として交通事故の前年の確定申告書の所得額を基礎収入として計算します。
- 会社役員の場合
原則として交通事故の前年の報酬金額が対象となります。 - 専業主婦の場合
原則として賃金センサスの女性労働者の平均賃金を基礎収入とします。
基礎収入について、くわしくお調べになりたい方はこちらのページをご参照ください。
「労働能力喪失率」とは、後遺障害によって失った労働能力の割合を示すもので、後遺障害の等級に従って定められています。
例えば、後遺障害12級の場合は14%であり、14級の場合は5%と決められています。
ただし、これらの割合は絶対的なものというわけではなく、裁判などでは、このような目安とは異なる割合で計算されるケースもあります。
なお、12級以外の労働能力喪失率を確認したい方は、下記のページをご確認ください。
「労働能力喪失期間」は、症状固定時の年齢から67歳までの期間が原則です。
後遺障害逸失利益は将来の収入を先に一時金として支払いを受けるものです。
そのため、将来の収入が発生するまでの利息分について利益を得ていることになります。
このような利益分(中間利息)を適切に賠償額から控除するために「ライプニッツ係数」を用います。
ライプニッツ係数は、下表のように労働能力喪失期間に応じて決められています。
ライプニッツ係数表(法定利率3%)
労働能力 喪失期間 (年) |
係 数 | 労働能力 喪失期間 (年) |
係 数 |
1 | 0.9709 | 44 | 24.2543 |
2 | 1.9135 | 45 | 24.5187 |
3 | 2.8286 | 46 | 24.7754 |
4 | 3.7171 | 47 | 25.0247 |
5 | 4.5797 | 48 | 25.2667 |
6 | 5.4172 | 49 | 25.5017 |
7 | 6.2303 | 50 | 25.7298 |
8 | 7.0197 | 51 | 25.9512 |
9 | 7.7861 | 52 | 26.1662 |
10 | 8.5302 | 53 | 26.3750 |
11 | 9.2526 | 54 | 26.5777 |
12 | 9.9540 | 55 | 26.7744 |
13 | 10.6350 | 56 | 26.9655 |
14 | 11.2961 | 57 | 27.1509 |
15 | 11.9379 | 58 | 27.3310 |
16 | 12.5611 | 59 | 27.5058 |
17 | 13.1661 | 60 | 27.6756 |
18 | 13.7535 | 61 | 27.8404 |
19 | 14.3238 | 62 | 28.0003 |
20 | 14.8775 | 63 | 28.1557 |
21 | 15.4150 | 64 | 28.3065 |
22 | 15.9369 | 65 | 28.4529 |
23 | 16.4436 | 66 | 28.5950 |
24 | 16.9355 | 67 | 28.7330 |
25 | 17.4131 | 68 | 28.8670 |
26 | 17.8768 | 69 | 28.9971 |
27 | 18.3270 | 70 | 29.1234 |
28 | 18.7641 | 71 | 29.2460 |
29 | 19.1885 | 72 | 29.3651 |
30 | 19.6004 | 73 | 29.4807 |
31 | 20.0004 | 74 | 29.5929 |
32 | 20.3888 | 75 | 29.7018 |
33 | 20.7658 | 76 | 29.8076 |
34 | 21.1318 | 77 | 29.9103 |
35 | 21.4872 | 78 | 30.0100 |
36 | 21.8323 | 79 | 30.1068 |
37 | 22.1672 | 80 | 30.2008 |
38 | 22.4925 | 81 | 30.2920 |
39 | 22.8082 | 82 | 30.3806 |
40 | 23.1148 | 83 | 30.4666 |
41 | 23.4124 | 84 | 30.5501 |
42 | 23.7014 | 85 | 30.6312 |
43 | 23.9819 | 86 | 30.7099 |
令和2年3月31日以前に発生した交通事故の場合には、以下の係数表を使用して計算します。
▼こちらをクリック
-
令和2年3月31日以前に発生した交通事故の損害賠償請求に適用する表
ライプニッツ係数表(法定利率5%)ボタン
下表は、被害者が18歳未満の場合に適用するライプニッツ係数の早見表となります。
年齢 | 労働能力 喪失期間 (年) |
係 数 |
0 | 49 | 14.980 |
1 | 49 | 15.429 |
2 | 49 | 15.892 |
3 | 49 | 16.369 |
4 | 49 | 16.860 |
5 | 49 | 17.365 |
6 | 49 | 17.886 |
7 | 49 | 18.423 |
8 | 49 | 18.976 |
9 | 49 | 19.545 |
10 | 49 | 20.131 |
11 | 49 | 20.735 |
12 | 49 | 21.357 |
13 | 49 | 21.998 |
14 | 49 | 22.658 |
15 | 49 | 23.338 |
16 | 49 | 24.038 |
17 | 49 | 24.759 |
引用:別表Ⅱ-1就労可能年数とライプニッツ係数表|国土交通省
労働能力喪失期間とは、事故によって残存した後遺障害による労働能力の低下が影響する期間のことです。
基本的には、症状固定日を始期として、就労可能年数の67歳までの期間を労働能力喪失期間とします。
25歳で症状固定となった場合、67 – 25 = 42年間が労働能力喪失期間となります。
また、40歳で症状固定となった場合には、67 – 40 = 27年間が労働能力喪失期間となります。
むちうちをはじめとする神経症状の場合には、67歳までずっと痛みによる労働能力の喪失が続くとは考えにくいとして、例外的な取扱いがされることがほとんどです。
後遺障害12級の場合、13号の「局部に頑固な神経症状を残すもの」については、10年程度を労働能力喪失期間とすることが多いのが現状です。
また、被害者がご高齢の場合、大学生の場合なども異なる扱いをすることがあるため注意しましょう。
労働能力喪失期間について、くわしくはこちらを御覧ください。
逸失利益の計算には3つの基準がある
基礎収入や労働能力喪失率の算出については、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準(裁判基準)という、3つの基準があります。
上で解説した逸失利益の計算方法は弁護士基準(裁判基準)を前提にしています。
自賠責基準とは、交通事故において自賠責保険が賠償金を計算する場合に用いられる基準のことをいいます。
加害者である運転手が無保険で、かつ、支払い能力がない場合には被害者は全く損害の賠償を受けることができません。
そのような場合であっても被害者が最低限の補償を受けることができるようにするために自賠責保険が設けられています。
このように加害者が無保険の場合であっても最低限の補償を受けることができますが、逸失利益については、自賠責基準には次のような特徴があります。
- 有職者の場合は基礎収入について固定値(決まった額)が定めてあるので、実収入がこれよりも低い場合、固定値の方を基準にできる
- 支払の上限額がある
任意保険基準とは、任意保険会社が内部的に定めている賠償の基準です。
各保険会社が被害者に対して賠償の提示を行う際に使用している基準ですので、公表はされていません。
任意保険基準はそれぞれの保険会社で異なる定めがされている可能性がありますが、次に解説する弁護士基準よりは低い水準の算定基準となっています。
任意保険基準の逸失利益の算定においては、労働能力喪失期間について相場よりも低い期間を主張されたり、実収入が多い被害者の場合には前述の自賠責基準のように上限を設定されたりする可能性があります。
したがって、保険会社から賠償金の提示を受けた場合には、適正な金額かどうかを確認したうえで検討する必要があるでしょう。
逸失利益は弁護士基準が最も高額化しやすい
逸失利益を算定する前述の3つの基準の中で、「弁護士基準」が最も高額化しやすい基準です。
「弁護士基準」とは、弁護士が保険会社と交渉したり、交通事故訴訟において利用する基準です。
弁護士基準は、自賠責基準や任意保険基準と比べて高い算定基準となっています。
「弁護士基準」は、公平な第三者である裁判所が判断する際に用いられる基準でもあるため、裁判基準ともいいます。
この弁護士基準は、過去の交通事故訴訟を精査して作成された基準です。
したがって、上記3つの基準のうちもっとも被害者の損害について合理的に判断された算定基準であるということができるのです。
後遺障害12級の場合の計算例
それでは、後遺障害等級が12級と認定された場合の逸失利益を具体的な事例で計算してみましょう。
前述のとおり逸失利益の計算は、「基礎収入 × 労働能力喪失率 × 喪失期間に対応するライプニッツ係数」によって算出することになります。
基本的に、後遺障害12級に認定された場合の労働能力喪失率は14%とされています。
具体例① 手首の関節に機能障害が残ってしまった場合(後遺障害12級6号)
- 男性(会社員)
- 症状固定時38歳
- 年収460万円
この被害者の方の労働能力喪失期間は、38歳から67歳までの29年となります。
29年の労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数は19.188です。
そのため、この方の後遺障害の逸失利益は次のように計算されます。
基礎収入460万円 × 労働能力喪失率14% × 喪失期間に対応するライプニッツ係数19.188 = 1235万7072円
逸失利益の賠償額は1235万7072円となります。
具体例② むちうちにより神経障害が残ってしまった場合(後遺障害12級13号)
- 男性(会社員)
- 症状固定時38歳
- 年収460万円
後遺障害12級13号の頑固な神経障害の場合の労働能力喪失期間は、10年程度に制限される可能性があります。
10年の労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数は8.530です。
そのため、このような場合の後遺障害逸失利益の金額は次のように計算されます。
基礎収入460万円 × 労働能力喪失率14% × 喪失期間に対応するライプニッツ係数8.530 = 549万3320円
逸失利益の賠償額は549万3320円となります。
具体例③ 関節の可動域が4分の3以下になってしまった場合(後遺障害12級7号)
- 女性(専業主婦)
- 症状固定時44歳
この被害者の方の労働能力喪失期間は、44歳から67歳までの23年となります。
23年の労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数は16.444です。
そして、専業主婦の基礎収入については原則として「賃金センサス」に基づき女性労働者の全年齢の平均賃金を基礎収入として計算します。
女性労働者の全年齢の平均賃金は令和4年度に関しては394万3500円とされています。
そのため、この方の後遺障害の逸失利益は次のように計算されます。
基礎収入394万3500円 × 労働能力喪失率14% × 喪失期間に対応するライプニッツ係数16.444 = 907万8568円
逸失利益の賠償額は907万8568円となります。
※上記の例は、あくまで計算例であり、事案によって金額は異なることもあります。
後遺障害12級で取得できる賠償金
逸失利益以外の損害賠償項目一覧
交通事故の被害者が取得できる賠償金は、逸失利益だけではありません。
事故の被害者が受け取ることができる損害としては、財産的な損害と精神的な損害の2種類あります。
そして逸失利益は、そのうちの財産的な損害の一部でしかありません。
被害者が受け取れる賠償金としては、次のような項目があります。
- 慰謝料
- 休業損害
- 積極損害
以下では、それぞれについて詳しくお伝えします。
慰謝料
交通事故にあった被害者は、賠償金として慰謝料を受け取ることができます。
「慰謝料」とは、交通事故によって受けた精神的な苦痛を補償するために支払われる金銭のことです。
そして、交通事故の被害者が請求することができる慰謝料としては、入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料の3種類があります。
入通院慰謝料とは、交通事故により負傷したことで入院・通院を余儀なくされたことで生じた精神的な苦痛に対して支払われる慰謝料です。
入通院慰謝料は、原則として入院・通院した期間に応じて慰謝料算定基準に従って計算されます。
後遺障害慰謝料とは、交通事故が原因で将来にわたって労働能力が喪失したことで生じる精神的な苦痛に対して支払われる慰謝料です。
これについても、認定された後遺障害等級に応じて慰謝料算定基準に従って計算されることになります。
死亡慰謝料とは、交通事故によって被害者が死亡したことによる精神的な苦痛に対して支払われる慰謝料です。
被害者自身は死亡しているため、請求権を相続した遺族が加害者に対して請求していくことになります。
交通事故の慰謝料やその相場については、次の記事内で詳細にご紹介しておりますので、ぜひご覧になってください。
休業損害
休業損害とは、交通事故のせいで働くことができなくなった期間に本来であれば働いて得られたであろう収入のことをいいます。
交通事故によって負傷したことで、入院・通院して治療を受けるために仕事を休まざるを得なくなったり、自宅療養を強いられたりした場合には、その期間については収入が減ってしまうことになります。
このように本来であれば働いて得られたはずの収入分については休業損害として加害者に請求することができます。
休業損害について詳しくお知りになりたいという方は、次の記事内でより詳細な説明をしておりますので、ぜひご覧になってください。
治療費等の積極損害
「積極損害」とは、本来支払う必要がなかったのに交通事故に遭ったせいで支払わなければならなくなった費用のことをさします。
被害者が交通事故が原因で負担せざるを得なくなった実費であると考えればわかりやすいでしょう。
具体的には以下のような費用が、積極損害に含まれる可能性があります。
- 事故による怪我を病院で治療するためにかかった治療費・診察代・器具購入費用など
- 通院のために支出された交通費・ガソリン代
- 葬儀費用(被害者が亡くなった場合)
- 事故で破損した自動車を修理するために支出された修理費用
積極損害についてより詳しくお知りになりたいという方は、次の記事内で詳しくお伝えしておりますので、ぜひご覧ください。
逸失利益についてのQ&A
後遺障害12級7号の逸失利益はいくらですか?
後遺障害12級7号の場合、労働能力喪失率は14%です。
労働能力喪失期間については、症状ごとに裁判官が判断することになりますが、後遺障害12級7号と認定されている場合には、症状固定から67歳までを労働能力喪失期間と判断される可能性が高いといえます。
例えば、46歳、年収500万円の方が12級7合の認定を受けた例で説明します。
この例では、基礎収入は500万円、労働能力喪失率は14%、喪失期間は21年(67歳 ー 46歳 = 21年)に対応するライプニッツ係数は、 15.415 となります。
計算式
500万円 ✕ 14% ✕ 15.415 = 1079万0500円
したがって、この例の逸失利益は、1079万0500円となります。
後遺障害12級の労働能力喪失期間はどれくらい?
ただし、後遺障害12級13号の場合には、痛みや痺れなどの神経症状による後遺障害であることから、喪失期間を10年程度に制限される場合があります。
しかし、症状の内容や被害者の状況によっては、10年を超えて労働能力喪失期間が認められる可能性もあることから、弁護士に相談して対応を依頼することがおすすめです。
耳鳴りで12 級の逸失利益の相場はどれくらい?
このような場合、労働能力喪失期間は10年程度に制限されることが多い印象です。
12年の喪失率は14%で、10年のライプニッツ係数は8.530です。
したがって、逸失利益は「基礎収入 × 14% × 8.530」という計算式によって算出された金額となります。
耳鳴りに関する後遺障害については、以下の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
この記事では、交通事故で後遺障害12級と認定された場合の逸失利益の計算方法などについて解説してきました。
適切な逸失利益を請求するためには、適切に後遺障害等級の認定を受ける必要があります。
また、相手の保険会社の提示額は正当な賠償金よりは低額にとどまることも多いため、適切に交渉していく必要もあります。
ご自身だけで示談交渉するのが不安だという方は、ぜひ当事務所の弁護士にご依頼ください。
当事務所では、交通事故を専門的に取り扱う弁護士が在籍しており、交通事故のご相談、事件処理は全て専門の弁護士が対応しています。
電話相談、オンライン相談により全国対応していますので、お気軽にお問い合わせください。