風営法違反の疑いで、捜索差押等の捜査を進められたが、不起訴となった事例

罪名 風営法違反
解決までの期間 3週間
弁護活動の結果 不起訴

Dさん(20代男性 / 福岡市)

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。
なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

風営法違反で警察から追求を受けていたDさん

若い女性の後ろ姿風俗店を経営するDさんは、店舗拡大により全てを自ら管理することに限界を感じ、各店舗の新規採用を各店舗の従業員に任せるようになりました。

その従業員が16歳の少女を採用し、深夜まで働かせ続けたことが警察に発覚し、Dさん経営の風俗店は、一斉に捜索に入られるに至りました。

Dさんは、代表取締役として厳しく警察から追及を受け、精神的に追い込まれ、専門家の力を借りようと、私たちを私選弁護人として選任しました。

証拠を集め、行政指導のみでお咎めなしに

私たちは、Dさんからの聞き取りを行い、Dさんに故意がないことを確信しました。

聞き取り後、急いで警察に対して弁護人選任届を提出し、Dさんには故意がないため、逮捕勾留等は許されない旨主張し、今後そのことを裏付ける主張を提出すると申し入れました。

そして、現在の採用担当がDさんではないことを示す証拠、Dさんが従業員に対して、18歳未満の者を雇うことは違法であるから必ず年齢確認をするように求めていたことを示す証拠、Dさんが採用面接を自ら行っていたときには年齢確認がしっかり行われ、一度も18歳未満の者を雇い入れたことがないことを示す証拠、警察が捜索に入る前から、Dさんは採用担当の従業員に対し、16歳の少女を雇い入れたことについて叱責していたことを示す証拠等を提出しました。

その結果、Dさんは、厳しく追求されることはなくなり、今後同様の違法雇用状態を作出しないようにとの注意を受けて取調べは終了し、公安委員会から行政指導を受けて、本事件はお咎めなしに終わりました。

今回のポイント

取り調べのイメージイラスト本件は、逮捕される前に弁護士を選任したことによって、身体拘束を免れることに成功した事例です。

有利な証拠を提出しないままであれば、逮捕・勾留・起訴された可能性が高かったといえます。

また、Dさんは、厳しい取調べで、自白寸前まで追いやられていたため、少しでも弁護士の選任が遅ければ、自白調書が取られ、不起訴処分の獲得は困難でした。

しかし、風営法に違反する状況が、社として作出されていたことには間違いありません、

私たち弁護士は、不起訴処分とはなったけれども、今後会社が存続していくためには、しっかりとしたシステムを構築することが必要であると考え、最後にDさんに、弁護士としての意見書をお渡ししました。

Dさんは意見書に基づき、システムを構築し、現在では風営法を遵守して経営を続けています。

風営法違反の弁護方針について、詳しくはこちら「風営法違反について」をごらんください。



なぜ刑事事件では弁護士選びが重要なのか

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