盗撮を第三者に目撃されました。どうすればいいですか?【弁護士が解説】
被害者ではなく、第三者に盗撮場面を目撃され、盗撮が発覚しました。
被害者は気づかないままその場を立ち去りました。
被害者が気づいていなくても起訴される可能性はあるのですか?
自首の要否を検討すべきでしょう。
通報の可能性
あなたが盗撮をしているのに気づいた方が正義感が強い方だとします。
その方は、盗撮の犯行現場となった施設(ショッピングセンター、駅構内や電車の中、学校や会社などのが典型的です)の責任者や警察等の捜査機関に対し、盗撮の件を通報することが予想されます。
具体的には犯人であるあなたの顔・服装等の特徴、被害者の情報などです。
通報によって犯罪事実がわかれば、警察は盗撮の捜査を開始するでしょう。
最近では、防犯カメラがいたるところに設置されています。
その録画データを解析することで、犯人が特定される可能性があります。
被害届が出ていない場合
被害者が盗撮に気づいていない場合、被害届は出さないと考えられます。
しかし、盗撮は、被害者が特定されていなくても、処罰されることがあります
盗撮は、被害者が存在する犯罪ではありますが、社会(市民生活)の平穏を害する犯罪ともされています。
すなわち、個人的法益に対する罪としての側面の他に、社会的法益に対する罪としての側面もあるのです。
そのため、被害者が被害に気づいていない場合、被害届が提出されていない場合であっても、処罰される可能性は十分にあります。
起訴されないためにできること
被害者が特定されていないとなると、示談交渉をすることができません。
警察が被害者を特定した場合には、すぐに示談交渉を開始する必要がありますが、それまでは、他の活動に力を入れる必要があります。
始めの話に戻りますが、盗撮は、社会の平穏を害する罪です。
また盗撮をして、社会の平穏を害するのではないか、被害者を生み出すのではないか。そのような可能性(再犯可能性)が、処罰の必要性を基礎付けます。
不起訴処分を得るためには、自首を検討することも選択肢に入れるべきでしょう。
自首については、自分から進んで犯罪事実を述べることに抵抗があるかと思います。
しかし、このまま不安な状態を続けることは精神的に好ましくないと考えます。
その上で、更生への意欲、更生を既に開始していることを捜査機関に示す必要があります。
方法は様々考えられます。贖罪寄付をするという方法もありますし、精神科や心療内科に通院し、盗撮をしてしまう原因を究明し、治療を受けていくことも考えられます。
盗撮をしてしまった方へ
盗撮の多くは、依存症です。
バレずに盗撮を続けることは不可能と考えられます。
もし、バレなかったとしても、あなたに幸せをもたらすこともないでしょう。
根本的に解決するために、警察に事件化されるのは一つのきっかけとなることもあります。
しかしながら、その際、深く反省をできずに終わらせてしまうと、再犯をしてしまい、より重い刑、場合によっては懲役刑を受けてしまいかねません。
刑事事件に注力する弁護士を選任し、しっかりと取調べ等に対応し、自らが犯した過ちから目を背けず戦うことをお勧めしています。
当事務所には刑事事件チームが設置されています。
また、依存症を克服されたい方に対しては、専門の医療機関をご紹介するなどして更生をサポートいたします。
まずはお気軽に、当事務所にご連絡ください。
なぜ刑事事件では弁護士選びが重要なのか