楽天カードで強制解約されても大丈夫?再入会の審査は通る?

楽天カード強制解約されても大丈夫?

楽天カードは、支払いの滞納等を理由に強制解約されることがあります。そして、基本的に再入会の審査は通らないと考えられます。

ですので、強制解約された場合には、ご自身のカードでできた借金について早めに債務整理などの対策をすることが必要です。

以下では、楽天カードが強制解約される理由について、解説していきます。

また、楽天カードが強制解約された場合のデメリット、強制解約された場合の対処の仕方などについても、併せて詳しく解説していきます。

楽天カードの強制解約とは?

楽天カードの強制解約とは、楽天カードの会員資格が取り消されることをいいます。

楽天カードの会員規約(令和6年2月時点)では、「当社は、会員が次の各号のいずれかの事由に該当した又は当社が該当したと判断した場合、会員資格を取消すことができ、加盟店等に当該カードの無効を通知又は登録することがあります。」と規定されています(第19条第3項)。

引用元:カード会員規約(令和6年2月時点)|楽天カード株式会社

以下では、どのような場合に楽天カードが強制解約されてしまうのか、詳しく説明していきます。

 

 

楽天カードが強制解約される理由

楽天カードが強制解約される理由については、楽天カード規約(令和6年2月現在)において、以下のとおり、定められています。

引用元:カード会員規約(令和6年2月時点)|楽天カード株式会社

楽天カードが強制解約される理由
  1. (1)会員がカードの申込若しくはその他の当社への申込等で虚偽の申告をした場合。
  2. (2) 会員が本規約のいずれかに違反した場合。
  3. (3) 会員が支払債務の履行を怠った場合。
  4. (4) 差押・破産・民事再生申立・取引停止処分があった場合等会員の信用状態が著しく悪化した場合。
  5. (5) 換金目的でカードを利用する等カードの利用状況が適当でないと当社が認めた場合。
  6. (6) 前条の再審査によりカード利用の継続が不適切であると当社が認めた場合。
  7. (7) 会員が本会員として当社から複数枚のカードが貸与され、他のカードについて本項の各号に記載したいずれかに該当する事由が生じた場合。
  8. (8) 会員が第25条第1項の規定に違反した場合。
  9. (9) 法令で定める本人確認ができない場合。
  10. (10) 会員が、自らまたは第三者を利用して、次のいずれかに該当する行為を行った場合
    ア. 暴力的な要求行為
    イ. 法的な責任を超えた不当な要求行為
    ウ. 取引に関して、脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為
    エ. 風説を流布し、偽計を用いまたは威力を用いて当社の信用を毀損し、又は当社の業務を妨害する行為
    オ. その他前記アからエに準ずる行為
  11. (11) 会員が、自らまたは第三者を利用して、当社または当社委託先の従業員等(派遣社員を含み、以下「従業員等」といいます。)に対し、次のアからオに掲げる行為その他従業員等の安全や精神衛生等を害するおそれのある行為を行った場合
    ア 暴力、威嚇、脅迫、強要等
    イ 暴言、性的な言動、誹謗中傷その他人格を攻撃する言動
    ウ 人種、民族、門地、職業その他の事項に関する差別的言動
    エ 長時間にわたる拘束、執拗な問い合わせ
    オ 金品の要求、特別対応の要求、実現不可能な要求、その他内容もしくは態様が社会通念に照らして著しく不相当と認められる要求等
  12. (12) 会員が死亡した場合または会員の親族等から会員が死亡した旨の連絡があった場合。
  13. (13) 会員が、当社に対し、第29条第4項に同意しない旨申し出た場合。

上記のとおり、楽天カードが強制解約される理由は複数あります。主なものをご紹介いたします。

楽天カードが強制解約される理由

 

支払いの滞納

まず、一番イメージしやすいものとして、支払いが遅れてしまった場合が挙げられます。

カード会員規約では、「会員が支払債務の履行を怠った場合」と定められており、支払いが遅れてしまった場合は楽天カードの強制解約事由とされています。

ここで、この規定だけみると、支払いを1日遅れてしまっただけでも強制解約されてしまうのではと不安になる方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、実際には、支払い期限を数日程度遅れただけですぐに強制解約されてしまうことは基本的になく、通常は、延滞が長期にわたったときに強制解約されることになります。

そのため、カードの支払いが数日程度遅れてしまったものの、すぐに支払ったという場合は、通常は、強制解約されることはありませんので、ご安心下さい。

しかし、数日とはいえ、延滞してしまうと、遅れた日数分の遅延損害金が発生してしまいますし、また、延滞があったという事実自体は記録されてしまいますので、今後の与信判断においてマイナスの影響を与える可能性は十分あり、延滞しないに越したことがないのは言うまでもありません。

また、楽天カードの支払いが遅れると、強制解約までいかなくても、すぐに利用停止の措置がとられることとなっていますので、この点についても注意が必要です。

カードの利用停止の措置がとられると、公共料金等の支払い方法をカード払いにしている場合、それらの支払いも全て遅延してしまうことになります。

数日程度の支払い遅れであれば、延滞を解消すれば、強制解約を回避でき、利用停止措置も解消されることが通常ですので、出来る限り早く延滞を解消することが重要となります。

 

債務整理

次に、楽天カードを強制解約される理由として、債務整理が行われた場合が挙げられます。

楽天カードのカード会員規約では、「差押・破産・民事再生申立・取引停止処分があった場合等会員の信用状態が著しく悪化した場合」と定められています。

債務整理とは、借金の減額や免除、返済期間の猶予を図る手続きのことで、任意整理、自己破産、個人再生などの手段があります。

債務整理は、借金の返済ができなくなってどうしようもなくなったときにとられる手続きであり、カード会員の信用状態が著しく悪くなってしまっているため、強制解約事由とされているのです。

なお、楽天カードの支払いが遅れて、その後に債務整理手続きを行うというパターンが多いと思われますが、この場合は、長期の延滞を理由として債務整理の前に既に強制解約されてしまっていることも多いと思われます。

また、楽天カードの支払いは遅れていないものの他社のカードやローンの支払いが出来なくなってしまい、債務整理手続きを行うというケースもあり得ますが、この場合も、債務整理が行われている以上、強制解約されてしまいます。

 

それ以外の強制解約事由

支払いの滞納や債務整理などのカード会員の信用状態の悪化に関わる事由以外にも、様々な強制解約事由が規定されています。

例えば、カードの申し込みにあたって虚偽の申告をした場合、規約に違反した場合、換金目的でカードを利用した場合があります。

その他にも、不当な要求行為をしたり、信用毀損や業務妨害を行ったりした場合なども、強制解約事由として定められています。

以上のとおり、支払いが遅れなければ強制解約されることはないというわけではありませんので、注意が必要です。

 

 

楽天カードが強制解約されても大丈夫?デメリットは?

楽天カードを強制解約された場合、以下のようなデメリットが生じます。

楽天カードが強制解約された場合のデメリット

遅延損害金が発生する

支払いの遅れが理由で強制解約される場合は、遅延損害金が発生しています。

遅延損害金とは、金銭の支払いを遅滞したときに、債権者に生じた損害を賠償するために支払うお金のことをいいます。

楽天カードの遅延損害金は、

  • ショッピング → 年率14.6%
  • キャッシング → 年率20%

と定められています(令和6年2月時点)。

遅延損害金は、支払日の翌日から滞納分を支払った日までかかってきますので、延滞が長くなれば長くなるほど、金額も膨らんでいきます。

具体例 楽天カードでキャッシングした100万円を1年滞納した場合
遅延損害金 → 100万円 × 20% = 20万円

 

一括請求を受ける

楽天カードの会員規約では、支払い遅れ等を理由に会員資格を取り消された場合(強制解約された場合)、会員は、ショッピングやキャッシングの滞納分について、期限の利益を喪失し、その全額を直ちに支払うこととなっています。

 

ブラックリストに載る(信用情報に傷がつく)

楽天カードを強制解約された理由が、支払いの滞納や債務整理であった場合は、信用情報機関のブラックリストに載ってしまいます。

ブラックリストとは、信用情報のうち、長期の延滞や債務整理などの金融事故を起こすと登録される事故情報のことをいいます。

ブラックリストに載るという言葉をよく耳にすると思いますが、これは、実際に黒いリストがあってそこに氏名が載っているというものではなく、信用情報機関によって事故情報が登録されているという状態を意味します。

信用情報機関にブラックリストとして登録されてしまうと、具体的に以下のような悪影響が出てきます。

新しくクレジットカードを作ることができない

ブラックリストに載ってしまった場合、新しくクレジットカードを作成することはできません。

これは、クレジットカード会社は申込者の信用情報を必ず参照した上で入会審査を行いますので、その際にブラックリストに登録されていることが判明すると、審査が通らないためです。

住宅ローンが契約できない

銀行などの金融機関に住宅ローンの審査を申し込むと、金融機関は必ず信用情報機関の記録を参照して、本人の信用情報を確認します。

そして、そのときに、ブラックリストに登録されている場合、支払能力に問題があると判断されるため、金融機関が住宅ローンの審査を通すことはまずありません。

そのため、信用情報機関にブラックリストが登録されている間は、住宅ローンを申し込んだとしても、審査が通る可能性は事実上ないと考えられます。

賃貸住宅の入居審査に通らない場合がある

不動産会社は、信用情報機関に加盟していませんので、賃貸住宅の入居審査の際に信用情報を参照することはなく、ブラックリストに登録されていたとしても、知られることはありません。

ただし、最近、家賃保証会社と契約することが条件となっている賃貸物件が増えてきていますが、この家賃保証会社が信販会社である場合は、注意が必要です。

家賃保証会社が信販会社である場合、その会社は信用情報機関に加盟していますので、審査時に信用情報を確認する可能性があります。

その際にブラックリストに登録されていると、その家賃保証会社から保証を断られる可能性があり、その場合、結果として賃貸住宅の入居も断られてしまいます。

 

 

楽天カードの強制解約にどう対処する?

再入会の審査に通るのはいつ?

楽天カードを強制解約されたとしても、またすぐに楽天カードの申し込みをして、再入会すれば問題ないのではと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には、再入会は容易ではありません。

まず、支払いの滞納や債務整理を理由として強制解約された場合については、ブラックリストに載ってしまっている状態と考えられますので、この場合、信用情報機関において定められた期間が経過してブラックリストが抹消されるまでは、再入会はできません。

これは、楽天カードに限らずクレジットカード会社は申込者の信用情報を必ず参照した上で入会審査を行いますので、その際にブラックリストに登録されていることが判明すると、審査が通らないためです。

ブラックリストに載っている期間は、各信用情報機関ごとにブラックリストに登録された理由によって異なるものの、概ね5〜7年とされています。

なお、長期の延滞が原因でブラックリストに載っている場合は、延滞を解消しない限り、いつまで経ってもブラックリストが消えることはありませんので、注意してください。

以上のとおり、支払いの滞納や債務整理を理由に楽天カードを強制解約された場合、再入会するためには、少なくとも、ブラックリストが消えるのを待つほかありません。

なお、信用情報機関のブラックリストとは別に、楽天カード側では、社内独自のデータベースにブラックリスト(いわゆる、社内ブラック)登録している可能性があり、この社内ブラックは半永久的に消えないとされていますので、この点にも注意が必要です。

強制解約されるのは、会員が支払いの滞納をした場合や、カード会員規約に違反した場合などですので、楽天カード側もそのような会員について再入会を簡単に認めることはないでしょう。

したがって、楽天カードを強制解約された場合、再入会するのはかなりハードルが高いと考えておいた方が無難です。

 

債務整理に強い弁護士へ相談

支払いの滞納により楽天カードを強制解約された場合、前述したとおり、遅延損害金が加算された上で一括請求されてしまいます。

支払いがなされるまで、電話やハガキで督促が繰り返し続くことになり、それでも一向に支払いがなされない場合は、楽天カードや楽天カードから債権譲渡を受けた債権回収会社から裁判を起こされることも考えられます。

そのため、支払いの滞納を理由に楽天カードを強制解約された方で、残債を自力で返済することが今後も難しく、親族等からの援助も頼れないというような場合は、債務整理の検討をすることをおすすめします。

支払いの滞納を理由に強制解約されている場合、既にブラックリストに載ってしまっている状態と考えられますので、債務整理を行うデメリットはさほど大きくありません。

むしろ、債務整理を行うことによって、借金が減額されたり、免除されたりしますので、生活を立て直すことができ、根本的な解決に繋がるというメリットがあります。

債務整理には、任意整理、自己破産、個人再生といった手段があり、具体的な状況によってどの手続きを選択するのが適切かが変わってきますので、借金の返済に困っている方は、できるだけ早い段階で、債務整理に精通した弁護士に相談されることをおすすめします。

債務整理について、くわしくはこちらをご覧ください。

 

 

楽天カードの強制解約についてのQ&A

楽天カードの強制解約後に他のカードは使える?

楽天カードの強制解約後に他のカードが使えるかどうかは、強制解約された理由によります。

この点、支払いの滞納や債務整理を理由として強制解約された場合は、信用情報機関のブラックリストに登録されてしまっている状態であるため、他社のクレジットカードも使えなくなることが通常です。

これは、クレジットカード会社は、定期的に、利用者の支払能力に問題がないかを信用情報を照会してチェックしているため、そこでブラックリストに登録されていると分かると、そのタイミングで支払能力に問題ありと判断されて強制的に解約されてしまうからです。

定期的なチェックのタイミングはクレジットカード会社毎に異なりますので、場合によっては、他社のクレジットカードをしばらく使えることもありますが、時間が経過すれば、やがて利用することができなくなると思っておいた方が無難です。

一方で、楽天カードを強制解約された理由が、支払いの滞納や債務整理といった信用状態の悪化に関わるものでない場合は、基本的には、他社のクレジットカードには影響がないとされていますので、引き続きの利用が可能と考えられます。

 

強制解約が家族にバレる?

楽天カードを強制解約された場合、以下のような理由から、家族にバレる可能性があります。

まず、支払いの滞納が強制解約された原因である場合、楽天カードから督促のハガキが家に送られてきていますので、同居のご家族に強制解約されたのではと勘付かれる可能性があります。

また、公共料金等を楽天カードで支払っていた場合、楽天カードが強制解約されることによって、それらの支払いが出来なくなりますので、それにより同居のご家族に気づかれる可能性があります。

家族にバレる可能性が一番高いケースは、ご家族に家族カードが発行されている場合です。

楽天カードを強制解約されると、ご家族の家族カードも使用ができなくなりますので、この場合は、バレる可能性が非常に高いといえるでしょう。

 

 

まとめ

以上、楽天カードの強制解約について、詳しく解説しましたが、いかがだったでしょうか。

長期の延滞を理由に楽天カードを強制解約された場合は、延滞を解消しない限り、督促は続きますし、信用情報もいつまで経っても回復しませんので、自力での返済が今後も難しいという場合は、借金を減額するために債務整理の検討をすることをおすすめします。

早い段階から専門家にご相談されることで、債務整理を行うべきか否かについて、詳細な説明を受けることができます。

また、債務整理を専門とする弁護士であれば、具体的な状況をもとに、債務整理の手続き選択としてどの手続きが適切かという点についても助言できるでしょう。

したがって、借金の返済が滞っている方は、出来るだけ早いタイミングで、債務整理に精通した弁護士に相談されることをおすすめします。

当事務所は、ZOOMやスカイプを活用して、オンライン相談での対応も行っておりますので、まずは一度ぜひご相談ください。


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