0120982514からの電話は、アビリオ債権回収からの督促の電話です。
アビリオ債権回収は、他の企業、金融機関などから債権の回収業務を委託され(又は、債権を譲り受けて自ら債権者となり)、未払金の支払いを請求してくる会社です。
法務省の許可も得て営業している会社ですので、悪質業者というわけではなく、取立ての際に声を荒げる、乱暴な物言いをするといったことはほぼありません。
ただ、アビリオ債権回収から電話が来るころには、既に滞納期間が長くなっていることが多いです。
そのため、アビリオ債権回収から電話が来たら、
- 既にそれなりの額の遅延損害金が発生している
- 既に信用情報に延滞情報が登録されている
- 遠くない時期に一括支払いを請求される
- 今後も支払いをせずにいると、裁判や支払督促を起こされる
といった事態を覚悟しなければなりません。
より状況が悪化しないようにするためにも、アビリオ債権回収から電話が来たら、無視を続けたりはせず、なるべく早く連絡を入れるようにしましょう。
今回は、0120982514からの電話がアビリオ債権回収からのものであること、0120982514から電話が来たときにはどのような状態になっているのか、0120982514からの着信を無視しているとどうなるか、支払いができない場合に検討すべき「債務整理」とはどのようなものか、などについて解説していきます。
目次
0120982514からの電話はどこから?
0120982514からの電話は、アビリオ債権回収からの電話です。
ローンやクレジットカードなどの支払いが遅れていると、アビリオ債権回収から電話がくることがあります。
アビリオ債権回収について
債権回収会社とは
アビリオ債権回収は、債権回収会社(サービサー)の一つです。
債権回収会社とは、債権の管理回収を業務としている会社です。
具体的には、債権回収会社は、主に次のような業務を行っています。
- ① 金融機関、事業会社などから依頼を受けて、その会社などが持っている債権の管理、回収(支払いの請求、訴訟・和解などの手続き、弁済金の受取りなど)をする
- ② 金融機関や事業会社から債権を譲り受け、自らが債権者となって、債権の管理・回収をする
債権回収業を営むには、法務省の許可が必要です。
アビリオ債権回収も、こうした法務省の許可を受けた債権回収会社の一つです。
アビリオ債権回収の特徴
アビリオ債権回収は、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)に属する債権回収会社です。
SMBCグループには、三井住友銀行や、三井住友ファイナンス&リース、SMBCコンシューマーファイナンス、三井住友カードなど数々の有名企業が属しています。
これらの企業のうち、SMBCコンシューマーファイナンスは「プロミス」ブランドで消費者金融を営んでおり、三井住友カードは「三井住友カード」というクレジットカードに加え、「モビット」というカードローンを運営しています。
アビリオ債権回収は、主にこれらの銀行、企業から委託・債権譲渡を受け、債権回収を行っています。
アビリオ債権回収については、以下のページでも詳しく解説しています。
アビリオ債権回収からの着信、その意味とは?
アビリオ債権回収からの電話は、何らかの支払うべきお金(クレジットカードの利用代金、カードローンの返済など)を未払いにしている場合にかかってきます。
アビリオ債権回収は、そうした未払金を回収する業務を受託し(又は、債権自体を譲り受けて債権者となり)、支払いを求めるために電話をかけているのです。
つまり、アビリオ債権回収からの着信があるということは、何らかの未払金が発生しており、その回収をアビリオ債権回収が受託した(又は、債権自体をアビリオ債権回収が譲り受けた)ということを意味しているのです。
アビリオ債権回収からの請求があるのはどんな時?
アビリオ債権回収から請求が来るのは、基本的に、もう既にある程度以上の期間滞納を続けた後になります。
元々の債権者(クレジットカード会社、貸金業者など)は、滞納が相当程度の期間続いた場合にはじめて、アビリオ債権回収に回収業務を委託したり、債権を譲渡したりするからです。
そのため、アビリオ債権回収から請求が来る時には、既に次のような状態になっていることがほとんどです。
- 遅延損害金が発生している
- 信用情報に延滞のことを登録されている
- 一括支払いをしなければならない
上のような状態から脱するためにも、アビリオ債権回収から請求が来たら、できるだけ早く、支払いをする又は債務整理をするといった対応をとるようにしましょう。
対応が遅れれば遅れるほど、遅延損害金は増えていきますし、信用情報に傷がついた状態も長引くことになってしまいます。
上で挙げた項目について、それぞれ解説していきます。
遅延損害金が発生している
アビリオ債権回収からの連絡が来る段階では、既に本来支払いを済ませるべき期日が過ぎており、遅延損害金が発生しています。
遅延損害金は、多くの場合、年14%~20%程度と高く設定されています。
そのため、アビリオ債権回収から請求が来るころには、思いの外高額な遅延損害金が発生していることもあります。
しかも、後でご説明するように、アビリオ債権回収から請求が来る時には、残額を一括で支払わなければならない状態になっていることが多く、遅延損害金も、残額全額について発生しており、より高額になっています。
遅延損害金については、以下のページもご参照ください。
信用情報に延滞のことを登録されている
信用情報の延滞のことを登録されるとどうなる?
本来の支払期日から61日以上又は3か月以上経過すると、信用情報に延滞していることを登録されてしまいます。
信用情報とは、個々の人の金融機関や貸金業者、クレジットカードの利用状況について記録したものです。
この信用情報に延滞などのマイナス情報を登録されることを、俗に「ブラックリスト」に載るといいます。
信用情報は、金融機関やクレジットカード会社が審査を行うときなどに参照されますので、「ブラックリスト」に載ってしまうと、こうした審査に通らなくなってしまいます。
そうすると、次のようなことができなくなってきます。
- 新しいクレジットカードを作る
- 現在持っているクレジットカードを使う
- カードローンや消費者金融からお金を借りる
- 携帯電話を分割払いで購入する
- 住宅ローン、マイカーローンを組む
- 奨学金、住宅ローンなどの保証人になる
- 賃貸住宅を借りる際に家賃保証会社(信販系)に保証を依頼する
「ブラックリスト」に載ることについては、以下のページでも詳しく解説しています。
アビリオ債権回収から請求が来る時にはもう「ブラックリスト」に載っている?!
アビリオ債権回収のような債権回収会社から連絡が来るのは、既に滞納が始まってからある程度の期間が経過してからの場合が多いです。
そのため、アビリオ債権回収から連絡が来た時には、既に「ブラックリスト」に載っている可能性が高いです。
一度「ブラックリスト」に載ってしまうと、完済したとしても5年程度は影響が残ってしまいます。
しかしそれでも、少しでも早く返済又は債務整理を進める方が影響を受ける期間は短くて済みます。
アビリオ債権回収から連絡が来たら、速やかに対応するようにしましょう。
一括支払いをしなければならない
アビリオ債権回収から連絡が来るようになるころには、本来の支払期限を過ぎてからそれなりの期間が経過していることが多いので、それまでの遅延損害金とまだ本来の支払期限が来ていない未払い残金も含めた一括支払いの請求を受けることが多いです。
リボ払いなどとしていた金額についても、残額を一斉に支払うよう迫られてしまいます。
このような一括返済を迫られるのは、支払いが遅れるなどしたために期限の利益(支払いを期限まで待ってもらえる権利)を失ったからです。
期限の利益については、以下のページをご参照ください。
アビリオ債権回収からの連絡を無視したらどうなる?
アビリオ債権回収からの連絡を無視していると、以下のようなことになります。
それぞれの項目について解説します。
遅延損害金が加算されていく
先ほどもご説明したとおり、支払期限を過ぎた未払金には遅延損害金が付けられていきます。
アビリオ債権回収からの連絡を無視している間にも、遅延損害金は1日分ずつ加算されていき、負債額はどんどん膨らんでしまいます。
遅延損害金は、多くの場合、年14%~20%程度と高く設定されていることが多いですし、アビリオ債権回収から請求が来る時には一括返済も必要になっている(=残金全額に対する遅延損害金が発生する)ことがほとんどですので、連絡を無視して放置していると、思わぬ金額を請求されることになりかねません。
督促の連絡が自宅や職場にも行く
携帯電話に電話しても連絡がつかないとなると、アビリオ債権回収は、登録されている自宅や職場の電話に督促の連絡をしてくることがあります。
アビリオ債権回収からの電話では、本人以外の家族や職場の人が電話口に出た場合、会社名を名乗ったり、未払金の催促のための電話であることを教えたりはしませんので、必ずしも電話に出た人に滞納のことがバレてしまうわけではありません。
しかし、場合によっては、不審な電話があったことを怪しまれ、電話番号について検索するなどして調べられて、督促の電話だったと知られてしまうこともあります。
また、アビリオ債権回収からの電話を無視したり支払いをしなかったりすると、督促の手紙を自宅に送られてしまうこともあります。
そうなると、手紙を見た家族に、未払金の督促を受けていることが分かってしまいます。
自宅に訪問される
アビリオ債権回収からの連絡を無視し続けていると、自宅への訪問がある可能性もあります。
アビリオ債権回収は法務省の許可も得た業者ですので、自宅に来られたからといって、声を荒げられたり乱暴なことをされたりすることはありません。
しかし、それでも、自宅に訪問されてまで督促を受けるのは、大きなプレッシャーになりかねません。
裁判所に訴訟・支払督促などを起こされる
請求を受けても支払いをせずにいると、裁判所に訴訟や支払督促を起こされる可能性もあります。
正式に訴訟や支払督促を起こされると、裁判所から訴状又は支払督促が送られてきます。
こうした書類が裁判所から送られてきた場合は、無視してしまうと大変なことになります。
指定された期限までに答弁書や異議申立書を提出しないと、不利な判決を出されたり、支払督促に仮執行宣言を付けられたりしてしまいます。
そうなると、アビリオ債権回収側から差し押さえを行われる可能性が出てきます。
特に、支払督促の場合、最短4週間で差し押さえが可能な状態になってしまいますので、支払督促を申し立てられたら、できるだけ早く弁護士に相談し、対応を検討しましょう。
差し押さえが実行される
未払金の支払いを命じる判決が確定した(又は仮執行宣言を付けられた)、仮執行宣言付支払督促に送達後2週間異議が出されなかった、などとなると、アビリオ債権回収側は差し押さえをすることができるようになります。
不動産や動産(貴金属、時計など)が差し押さえられると、強制的に売却され、得られたお金を未払金の支払いに充てられてしまいます。
給料や預貯金を差し押さえられると、職場又は金融機関に差し押さえのことを連絡されてしまう上、給料や預貯金を債権者側に取り立てられ、未払金の支払いに充てられてしまいます。
差し押さえについては、以下のページをご参照ください。
アビリオ債権回収から連絡があったときの対処法
支払いができる場合
支払いができる場合には、アビリオ債権回収に折り返し連絡をして請求の内容に間違いがないかを確認します。
そして、
- 支払いの意思があること
- 支払いが可能な時期・金額(「給料日後なら一括で支払える」「月々○円ずつなら支払える」など)
を伝え、返済について相談しましょう。
その際には、返済方法(振込先など)についても確認し、支払いをスムーズに進められるようにしましょう。
支払いが難しい場合
債務整理を検討する
支払いに充てるお金がない場合は、なるべく早く弁護士に相談し、債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、重すぎる借金の負担を軽くするため、債務の減額や支払期限の延長をすることです。
債務整理には、主に、
- 債権者と話し合って支払期限の延長などを行う任意整理
- 法的な手続きを用いて債務減額などを行う自己破産・個人再生
があります。
任意整理の場合、大幅な減額は期待できませんが、支払期限を延ばして月々の支払い負担を減らせる上、ローンの残った車や持ち家も手放さずに済みますし、多くの場合は家族に知られずに手続きを進めることができます。
個人再生の場合は、ローンの残った車は手放すことになる可能性が高く、手続きを進めていく中で家族にも知られる可能性も高くなりますが、負債を大幅に減らすことができ、持ち家も守ることができます。
自己破産となると、車や持ち家は手放さなければならないケースがほとんどになり、家族に知られるリスクもありますが、原則として借金を帳消しにしてもらうことができます。
なお、自己破産の場合は、家族に知られずに手続きができるケースもあります(個人再生の場合は、家族の収入に関する資料などが必要になりますので、知られずに済ませることは難しいです。)。
自己破産がバレるかどうかについては、以下のページをご覧ください。
早いうちに債務整理を始めた方が、負債額がまだ少なく、差し押さえなどの法的手続きも取られていないので、どの方法で債務整理を行うかの選択肢が広がります。
選択肢が多ければ、
- 「家族には知られずに債務整理をしたい」
- 「マイカーローンが残っているけど、車は手放したくない」
- 「持ち家だけは何としても守りたい」
などといった希望も叶えやすくなり、より納得のいく解決をしやすくなります。
支払いができなくなってしまった場合は、なるべく早く弁護士に相談し、債務整理を行いましょう。
それぞれの債務整理の手続きのメリット・デメリット、債務整理をすることによる生活への影響については、以下のページもご覧ください。
時効の援用を検討する
支払期限から5年を経過している場合、消滅時効が完成し、もはや未払金を支払う必要がなくなっている可能性があります。
その場合には、通知書を送るなどして時効の援用を行い、支払義務を確定的に消滅させることが考えられます。
ただし、時効は、
- 未払金の一部を支払った
- 「もう少し支払いを待ってほしい」などと返済猶予を求める話をした
- 債権者から送られてきた未払金の存在を確認する書類にサインをした
- 訴訟や支払督促、仮差し押さえが行われた
などといったことがあると、支払期日から5年経過しただけでは完成しなくなります。
時効が完成しているかどうかについては、一度弁護士に相談し、確認してもらうようにしましょう。
時効については、以下のページも参考にしてください。
なお、支払期限から5年を経過する前にアビリオ債権回収から請求が来た場合は、それ以降に時効が完成することは期待しない方が良いでしょう。
アビリオ債権回収は時効の管理をきちんとしていますので、時効が成立する前に、債務があることの確認を取る、訴訟・支払督促などを行うといった方法で時効の完成を阻止してきます。
アビリオ債権回収から請求が来るまでに時効が完成しているのでない限りは、時効の成立に期待して支払いを遅らせるようなことはせず、速やかに、支払いを済ませる、債務整理を行うといった対応をとっていきましょう。
身に覚えがない場合
身に覚えがないのに「アビリオ債権回収」を名乗る連絡が来て支払いを請求された場合、架空請求詐欺の可能性があります。
まずは、発信元の情報(電話番号、メールアドレスなど)を確認し、インターネットで検索したりアビリオ債権回収の公式HPと照らし合わせたりして、本当にアビリオ債権回収からの連絡かどうかを確認しましょう。
送られてきたメッセージや電話の内容に覚えがない場合や、本当にアビリオ債権回収からの連絡なのか不安を覚える場合は、連絡してきた相手から伝えられた連絡先ではなく、自分でインターネットなどで調べたアビリオ債権回収の正式な窓口に連絡し、連絡内容について確認しましょう。
当事務所では、アビリオ債権回収からの連絡かどうかを見極めるためのチェックリストを、以下のページで公開しています。
「アビリオ債権回収」を名乗った連絡に気になる点がある方は、どうぞご活用下さい。
NGな対応の例
NGな対応としては、他の消費者金融やカードローンで借りたお金をアビリオ債権回収への支払いに充てることが挙げられます。
こうした「借金を借金で返す」ことを始めてしまうと、いずれは自転車操業に陥ります。
そうなると、利息が雪だるま式に膨らみ、手に負えない額の借金を背負う羽目になってしまいかねません。
自己資金では支払いの目途が立たなくなってしまったら、なるべく早く債務整理をし、借金の負担を減らすようにしましょう。
このような対応をしても、アビリオ債権回収が請求を諦めることはありません。
特に、暴力を振るったり嘘をついたりすると、刑事告訴されたり未払金の支払いとは別に損害賠償を請求されたりする可能性もありますので、絶対にやめましょう。
0120982514の番号以外にも注意する
アビリオ債権回収から連絡が来る場合、0120982514以外にも、「0120953761」から連絡がくることがあります。
他にもアビリオ債権回収が使用している電話番号があると思われますが、多くの場合、「03」又は「0120」から始まる番号を使っているようです。
アビリオ債権回収からは、電話のほかにSMSで連絡が来ることもあります。
アビリオ債権回収からのSMSは、以下の番号から送信されてきます。
- 0120-04-9292
- 0120-94-5486
- 0120-01-0667
- 0120-95-2229
- 0120-24-3337
- 0120-94-5534
なお、ソフトバンクでは、送信元電話番号として「00 32069000」が表示されます。
参考:SMS(ショートメッセージサービス)の取扱開始について.pdf
0120982514の着信についてのQ&A
アビリオ債権回収の裁判を放置するとどうなる?
判決に仮執行宣言が付けられていれば、判決が出されるとすぐに、差し押さえを実行される可能性が出てきます。
更に、判決が送達されてから2週間の間に控訴しないと、判決は確定し、覆すことができなくなり、仮執行宣言が付いていない場合でも差し押さえの申立てをできるようになります。
裁判所から訴状が送られてきた場合は、放置することなく、弁護士に相談して対応するようにしましょう。
まとめ
アビリオ債権回収は、主にモビット、アイフルなどSMBCグループ内の企業からの依頼を受けるなどして、債権の回収を行っています。
アビリオ債権回収から電話が来たときには、もう既に支払期限から相応の期間が経過してしまった後であることが多いです。
これ以上支払いが遅れると、遅延損害金がさらに増え、法的手段に訴えられるリスクも上がってきます。
アビリオ債権回収から電話が来たら、なるべく早く、折り返し連絡をして支払いを済ませるか、弁護士に相談して債務整理を行うかの対応をとるようにしましょう。
弁護士に債務整理を依頼すれば、債権者からの督促の電話や手紙は止まりますし、月々の返済も一時ストップすることができます。
一人で悩んでしまわず、無料相談を活用するなどして、一度弁護士にご相談ください。
当事務所も、支払いの督促に苦しむ方々をサポートするべく、債務整理に力を入れる弁護士たちによる破産再生チームを設け、皆様のご支援を行っております。
LINEによるご予約も可能です。
ぜひ一度、当事務所までお気軽にご相談ください。