0570047047の番号からの着信はJCSのサービシングセンターという部署からの電話です。
JCSは、借金などの取立てを専門にした会社で、債権回収会社(いわゆる、サービサー)と呼ばれる会社の一つです。
このページでは、JCSのサービシングセンターや債権回収会社(サービサー)について説明したうえで、実際に日本債権回収から連絡が入った場合の対処法について解説します。
目次
0570047047からの電話はどこから?
0570047047から突然電話がかかってくることがあります。
この電話は、JCSサービシングセンターからの電話です。
JCSとこれまでかかわりがなかった人に対しても、突然電話がかかってきますので、知らない会社からの電話にびっくりしてしまう方も多いと思います。
JCSは日本の会社で、国からも認可を受けて借金などの取立てを行っている会社ですので、まずは安心していただいてよろしいかと思います。
JCSサービシングセンターとは?
JCSサービシングセンターというのは、JCSという会社の中のコールセンターです。
JCSの正式名称は、「日本債権回収株式会社」です。
日本債権回収株式会社(JCS)が借金などの取立てを行う際に電話をかける場合、基本的にこのサービシングセンターから電話がかかってくることになります。
〒350-0809 埼玉県川越市鯨井新田6番地1 第三今泉ビル4階
TEL 0570-047-047 / FAX 049-239-6384
日本債権回収とは?
続いて、日本債権回収株式会社(JCS)についての基本的な情報を見ていきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
正式名称 | 日本債権回収株式会社 |
略称 | JCS |
会社設立 | 1999年1月 |
営業許可 | 1999年4月 |
資本金 | 7億円 |
株主 | 株式会社オリエントコーポレーション |
代表 | 松尾 秀樹 |
所在地(本社) | 〒102-8503 東京都千代田区麹町五丁目2番地1 オリコ本社ビル5階 TEL 03-3222-0328 / FAX 03-3222-0391 |
支社 | ◎札幌支店 〒060-0003 北海道札幌市中央区北三条西三丁目1番地25 メットライフ札幌北三条ビル2階 ◎東北支店 〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町四丁目6番1号 仙台第一生命タワービルディング15階 ◎関東支店 〒330-0854 埼玉県さいたま市大宮区桜木町一丁目9番6号 大宮センタービル5階 ◎南関東支店 〒231-0062 神奈川県横浜市中区桜木町一丁目1番地8 日石横浜ビル11階 ◎中部支店 〒464-0075 愛知県名古屋市千種区内山三丁目31番20号 今池NMビル6階 ◎関西支店 〒550-0002 大阪府大阪市西区江戸堀一丁目5番16号 JMFビル肥後橋01 7階 ◎中四国支店 〒730-0016 広島県広島市中区幟町(のぼりまち)14番8号 オリコ広島ビル3階 ◎九州支店 〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前一丁目4番1号 博多駅前第一生命ビルディング6階 |
センター | ◎業務センター 〒330-6031 埼玉県さいたま市中央区新都心11番地2 明治安田生命さいたま新都心ビル 31階 ◎サービシングセンター 〒350-0809 埼玉県川越市鯨井新田6番地1 第三今泉ビル4階 |
日本債権回収株式会社(JCS)は、1999年に設立された会社です。
1999年2月に施行された「債権管理回収業に関する特別措置法(いわゆるサービサー法)」に基づいて設立された、債権回収会社(サービサー)の一つです。
全国に支店があり、それに加えてサービシングセンター等の営業拠点・コールセンターも有している会社で、営業実態のあるしっかりとした会社だといえます。
そして、日本債権回収株式会社(JCS)は、株式会社オリエントコーポレーション(略称は「オリコ」)からの100%出資で設立された会社です。
オリコは、いわゆる信販会社で、オートローン事業(自動車を買う消費者のためのローン)やクレジットカードなどで全国的に知名度のある会社です。
日本債権回収株式会社(JCS)は、このオリコグループで、債権回収会社(サービサー)事業を営んでいますので、特にオリコグループからの借金やクレジットカードなどで未払金が発生した場合に、その取立てを行っています。
JCSのプライバシーマーク認証
日本債権回収株式会社(JCS)は、プライバシーマークの認証を受けており、個人情報保護の体制が強化された会社の一つといえます。
プライバシーマークというのは、国(経済産業省)の指導の下で設立された個人情報の認証制度です。
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)という組織が審査を行い、その審査に合格した会社にだけ与えられる認証になります。
この審査は、個人情報保護法などの法令を守っているだけでは不十分で、法律よりも厳しい基準(JIS規格)にしたがって具体的に社内の体制が整備されているかどうかまでチェックされます。
そのため、日本債権回収株式会社(JCS)は、法律を守っていることは当然ですが、それ以上に厳しい基準をクリアした個人情報の管理体制を持っているということが言えるでしょう。
(日本債権回収株式会社(JCS)のような債権回収会社では、債務者などの個人情報を大量に取り扱うことになりますので、プライバシーマークの認証を受けている会社が比較的多いですが、全ての債権回収会社がこの認証を受けているわけではありません。)
皆さんの中には、知らないうちに、皆さんの個人情報を日本債権回収株式会社(JCS)が持っていることに不安を覚えている方がいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも皆さんの個人情報も比較的厳格な管理がなされているということはいえそうです。
債権回収会社とは?
前述の通り、日本債権回収株式会社(JCS)は債権回収会社(いわゆる、サービサー)です。
債権回収会社とは、債権者の代わりに、債務者へ支払を求めることを専門にしている会社です。
※債権者というのは、具体的には、借金やローンの貸付を行う金融機関であることが多いですがそれに限られません。例えば、奨学金団体、電力会社、ガス会社、通信会社といった一般企業などが債権者になる場合があります。
なお、この場合の債務者は、借金やローンを借りた消費者、電気・ガス・通信などのサービスを利用した消費者です。
※なお、債権者を代理して債権回収会社が取立てをする場合の他、債権者から債権そのものを譲受けてその債権の取り立てを行う場合があります。
具体的な債権回収会社の仕組みを図にするとこちらの通りです。
一般消費者は、金融機関からローンを借りたり、クレジットカードの発行を受けてこれを利用したりします。また、一般企業のサービスを利用します。
これによって、一般消費者は、ローン・借金の返済債務や、サービス料金の支払債務を負担することになります。
この債務について、決まった通りに支払がなされれば何も問題にはなりませんが、何らかの事情で、その債務を期限通りに返済できなかったり、料金の支払いを遅延してしまい、債務を延滞してしまうことがあります。
この場合でも、通常、債権者が自ら、債務者に対して延滞している債務の支払を求めます。
しかし、債権者自らの取立てに限界が生じた場合には、債権者は債権回収のプロである債権回収会社に債務の取立てを依頼することがあります。(または、その債権自体を債権回収会社に譲渡します。)
そこからは、債権回収会社が、債務者に連絡を行って債務者に対して債務の取り立てを行うことになります。
債権回収会社になるための条件
日本債権回収株式会社(JCS)などの債権回収会社は、実は比較的クリーンでしっかりした会社であるといえます。
なぜなら、債権回収会社になるためには、一定の条件を満たしたうえで、国に認められることが必要になるからです。
そもそも、債権の取立てを仕事にするためには、法的な専門性や倫理観が必要になるため、法律上、弁護士・弁護士法人だけに限定されていました(弁護士法第72条)。
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第72条
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
引用元:弁護士法|e-Gov法令検索
しかし、不良債権の扱いが社会問題になったため、例外的に一般の会社にもこの事業が認められることになりました(債権管理回収業に関する特別措置法)。
弁護士法の特例として、債権管理回収業を国(法務大臣)による許可制をとることによって民間業者に解禁されたわけです。
ただ、許可に当たっては、暴力団等の反社会的勢力の参入を排除するための仕組みを講じるとともに、業者に対して必要な規制や監督を加えて、債権の取り立て行為が適切に行われるような法整備がなされました。
つまり、一般の会社の中でも、法律で定められた厳しい条件※をクリアし、国から個別に許可を受けた場合にだけ(債権管理回収業に関する特別措置法第3条)、債権回収会社となって一部の債権について取立ての代行や、延滞債権の譲受ができるようになったのです。
※例えば以下の条件
- 取締役の内、1名以上が弁護士
- 反社会的勢力(暴力団など)を排除する仕組みが整っている
- 資本金が5億円以上
第三条 債権管理回収業は、法務大臣の許可を受けた株式会社でなければ、営むことができない。
そのため、日本債権回収株式会社(JCS)などの債権回収会社はそれなりにクリーンで、真っ当な会社といえますので、無用に不安を感じる必要はありません。
ただし、後述するように、債権回収会社の名前を騙る偽物による架空請求の事例も生じています。
債権回収会社からの連絡を言われるがままに受け入れるのも危険ですので、注意してください。
なお、債権回収会社は、前述の通り国の許可を受けた一部の会社しかなれません。
そのため、債権回収会社は法務省にて一覧が常に公開されています。
より詳しく債権回収会社(サービサー)について知りたい方は、以下のページも合わせてご覧ください。
日本債権回収から着信、その意味とは?
日本債権回収株式会社(JCS)から着信があった場合、どんな意味があるのでしょうか?
日本債権回収株式会社(JCS)は、上述の通り債権回収会社(サービサー)です。
そのため、ほとんどの場合、借金やクレジットカードなどの未払金の取立てを行うことが着信の目的になります。
特に、日本債権回収株式会社(JCS)は、オリコ(オリエントコーポレーション)の100%出資によって設立された子会社ですので、オリコが債権者となる債権の取立てを目的とすることが多いです。
具体的には、オリコからの借金・ローンで返済期限が過ぎても未払いである場合や、オリコのクレジットカードで支払期限を過ぎても未払いがある場合に、それらの請求をする目的であることが多いといえます。
他にも、オリコグループには以下のようなグループ会社があります。
- 株式会社オリコオートリース
- 株式会社オリコビジネスリース
- 株式会社オリコフォレントインシュア
- 株式会社CAL信用保証 etc
これらの会社と取引がある場合には、その債権について取立ての着信が入る可能性もあります。
また、多数の銀行や金融機関とも取引があり、具体的には以下の会社から債権の取り立てを受託していることが公表されています。
- みずほ銀行
- 筑波銀行
- 第四北越銀行
- 但馬銀行
- 佐賀銀行
- 長野銀行
- 香川銀行
- 三条信用金庫
- LINE Credit
- 仙台銀行
- 北都銀行
- 荘内銀行
- 三十三銀行
- 北日本銀行
- 中国労働金庫
したがって、これらの会社から借金・ローンがある場合には、JCSサービシングセンターから連絡が入る可能性があります。
加えて、日本債権回収株式会社(JCS)は、系統債権管理回収機構株式会社という会社と業務委託契約を締結したことが公表されています。
系統債権管理回収機構株式会社は、全国の農業協同組合(JA)等からローン等の返済にかかる案内業務を受託しています。
そのため、2024年2月13日以降、全国の農業協同組合(JA)等から借り入れたローンの返済が遅延した場合には日本債権回収株式会社(JCS)から、返済に関する電話や封書等で連絡が入る可能性があります。
JCSサービシングセンターからの連絡を無視したらどうなる
JCSサービシングセンターからの着信や郵便(封書・ハガキ)で連絡があった場合に、これを無視したらどうなるのでしょうか。
結論から言えば、連絡を無視しても何の解決にもならず、さらに、不利益な事態に発展する可能性もありますので、全くお勧めできません。
具体的にどのような事態に発展してしまうのか、見ていきましょう。
遅延損害金・利息が増え続けるおそれ
そもそも、JCSサービシングセンターからの取立て連絡を無視している間も、支払っていない債務の利息や遅延損害金が増え続けてしまいます。
連絡を無視しているだけでは、債務は当然なくなりませんし、むしろ増え続けてしまうことに注意しましょう。
自宅訪問を受けるおそれ
JCSサービシングセンターからの連絡を無視しても、それだけでは債務の取り立てがなくなるわけではありません。
電話や郵便で引き続き連絡が入り続けることは当然ですが、それだけでは連絡がつかないと判断されれば、住民票などで自宅住所を調べて、JCSの職員が自宅を訪ねてくる場合もあるようです。
自宅を突き止められ、直接取立てを受けると、落ち着いて生活できなくなるため、自宅訪問されるのを嫌がる方は多いです。
また、近所の人にそのやり取りなどを見られてしまう可能性もあり、借金やその延滞の事実などが近所の人に知れ渡ってしまう可能性もあります。
近所で聞き込みをされるおそれ
自宅訪問を受けても居留守を使えばいい、と思われるかもしれません。
居留守などで自宅訪問にも対応しない場合、JCSサービシングセンターの職員が、その自宅での生活実態を調査するためなどに、近所の人へ聞き込みを行う可能性があります。
JCSサービシングセンターの職員から聞き込みを受けた近所の人には、借金やその延滞の事実を知られてしまうかもしれません。
さらには、そういった情報が近所で噂になる不利益が考えられます。
裁判になるおそれ
JCSサービシングセンターからの連絡を無視し続けると、JCSサービシングセンターや債権者は、強制的に債務を取立てするために、裁判を起こす可能性があります。
裁判は公の場で行われますので、裁判の存在がお勤め先や家族、友人などに知られてしまう恐れもあります。
また、裁判所に出廷して反論するなど、時間的・金銭的にも負担がかかる可能性が高いです。
財産の差押えを受けるおそれ
裁判所による判断がなされれば、財産が差し押さえられてしまう可能性があります。
保有している銀行口座や、所有している不動産や自動車、宝飾など、ご自身のものを強制的に取り上げられてしまうおそれがあります。
また、給料の差押えを受けると勤務先に連絡が入り、給料が全額受け取れなくなるだけでなく、勤務先にも借金の存在がバレてしまいます。
その連絡、本当にJCSサービシングセンター?
日本債権回収株式会社(JCS)のサービシングセンターを名乗る電話や郵便が届いたとしても、本当にその連絡がJCSからのものか、偽物からの連絡なのかは注意する必要があります。
というのも、「日本債権回収株式会社(JCS)」やこれに似た社名を使った悪質な業者が、「債権を譲り受けた」「〇〇の利用料金の滞納について訴訟準備に入った」などと電話やSMS、メールをしてきて、お金を架空請求するケースが多数発生しているためです。
日本債権回収株式会社(JCS)のホームページでも、架空請求詐欺が多発していることについて、注意喚起を行っています。
JCSサービシングセンターから連絡を受けて、滞納しているお金の支払いを求められると、焦って言われるがままにお金を支払ってしまいがちです。
連絡を受けた場合には、まず初めにこの架空請求かどうかを慎重に見定めるようにしてください。
参考 架空請求詐欺について
日本債権回収株式会社にて、WEBページ上で注意喚起を行っています。
直近に発生した詐欺事例も掲載されています。
具体的には、
- 「動画サイトの利用料金の請求」として、日本債権回収株式会社(JCS)の社員を名乗る人間から電話があり、指定された銀行口座に500万円もの金額を振り込んでしまった事例
- 「法務省認定の督促状」として日本債権回収株式会社を名乗って「インターネットサイト料金の未納の件」というメールが送付された事例(メールにはURLが記載されており、そこへアクセスする様に誘導していた)
他にも、事例の掲載があるのでぜひご確認ください。
なお、法務省でも、債権回収会社と類似の名前をかたった業者による架空の債権の請求に注意するよう、WEBページで注意喚起しています。
引用元:債権回収会社と類似の名前をかたった業者による架空の債権の請求に御注意ください|法務省
どのように架空請求を見分ければいいか?
架空請求の連絡は、電話や郵送、SMSなど色々な形でやってくるおそれがあります。
もっとも、架空請求を見分けるためのポイントは大きく変わりません。
具体的には以下のポイントに注目して、JCSサービシングセンターからの連絡が架空請求なのか否か、確認してみましょう。
ポイント | 内容 |
---|---|
|
支払を請求されている内容(債務の内容)について、ご自身に心当たりがあるか?例えば、借りた覚えがなかったり、滞納した覚えがない支払について請求されているのであれば、架空請求を疑いましょう。
なお、出会い系サイト、アダルトサイトの利用料等を日本債権回収株式会社(JCS)などの債権回収会社が請求することはありません。 また、例えば「有料番組未納料金」、「電子消費者契約通信未納料金」などと称される料金を請求することもありませんので、これらについては万が一心当たりがあるように感じても、架空請求を疑いましょう。 |
|
電話であれば相手の話し方、郵便やメール・SMSであれば、その文章がカタコトであったり、文字化けしているなど、不自然な点があれば架空請求を疑いましょう。 |
|
連絡先の電話番号などが複数ある場合には架空請求の可能性があります。また、個人の携帯電話番号が連絡先になっている場合も不自然ですので、架空請求を疑いましょう。 |
|
基本的に、お金の支払いを請求される場合、銀行振り込みが指定されます。そのため、振込先口座を案内されます。この振込先口座の名義が個人氏名や聞いたこともない会社名である場合には、架空請求を疑いましょう。 |
|
以上の他にも、何か不審な点がないかを慎重に確認してください。何か気になる点があれば、架空請求を疑いましょう。 |
なお、日本債権回収株式会社(JCS)を名乗る架空請求以外にも、これに似た名前を名乗る架空請求も存在します。
債権回収会社を名乗る連絡があった場合には、本当にその会社が存在するか、確認することも重要です。
債権回収会社の一覧は、法務省によってWEB上で公開されています。
もし、架空請求が疑われる場合には、必ず日本債権回収株式会社(JCS)がWEBページで案内している正式な連絡先に問い合わせして確認するようにしましょう。
具体的には、日本債権回収株式会社(JCS)は以下の問い合わせ先をWEBページで案内しています。
日本債権回収株式会社(JCS)では、問い合わせ内容に応じて複数の問い合わせ先を用意していますが、架空請求が疑われる場合には、架空請求詐欺の注意喚起ページで案内されている以下の「お客様相談室」へのお問い合わせが望ましいと思われます。
※具体的には、お客様相談室などのJCSの正式な相談窓口での案内に従ってください。
参考 日本債権回収株式会社(JCS)のお問い合わせ先
〈お問い合わせ窓口〉
お客様相談室
TEL 03-3222-0328(受付時間 9:30~17:30)
※土曜日・日曜日及び祝日・年末年始は翌営業日以降の対応
一方、架空請求が疑われる電話や郵送物、メール、SMSに記載されている連絡先に問い合わせを行うのは危険ですので避けましょう。
その連絡先も偽物の場合、問い合わせ先でも嘘をつかれてしまう可能性があります。
また、こちらから詐欺業者に連絡してしまうことによって、電話番号その他の個人情報を相手に知らせてしまうおそれも生じます。(仮に、詐欺業者と思われる業者から連絡があった場合でも、名前、住所、電話番号、勤務先などの個人情報は知られないように注意してください。)
なお、架空請求詐欺は犯罪に当たる可能性もあります。
もし詐欺が判明し、それが悪質と思われる場合には、弁護士や、最寄りの警察署などに相談するようにしましょう。(その際には、請求を受けた書類などの証拠を手元に残しておくとスムーズです。)
JCSサービシングセンターからのSMSについて
電話以外にもJCSサービシングセンターからSMSで連絡が入る場合があります。
具体的には、日本債権回収株式会社(JCS)が受託している債権について、JCSサービシングセンターへ連絡をするようをお願いするメッセージを送信しているようです。
この場合の折り返し先の電話番号は0570-047-047です。
これ以外のSMSはJCSサービシングセンターが送ることはないとされています。
さらに、日本債権回収株式会社(JCS)による注意喚起によると、以下のようなSMSを送信することはないとされていますので、以下のようなSMSについては架空請求の可能性が非常に高いです。
- ① 折り返し先の電話番号として、0570-047-047以外を案内するSMS
- ② SMSの文面で債務者の個人情報を記載するSMS
- ③ 料金の請求や法的手続きに入る、といったことを伝えるメッセージ
- ④ 連絡先として携帯電話番号を指定するメッセージ
- ⑤ 振込先として個人名義の口座を指定するメッセージ
- ⑥ 夜9時以降(朝8時まで)に連絡が入る。
加えて、JCSサービシングセンターから送信されるSMSは以下のものに限定されますので、これ以外のSMSであれば架空請求の可能性が非常に高いです。
以下の会社が有するローン債権
- みずほ銀行
- 筑波銀行
- 第四北越銀行
- 但馬銀行
- 佐賀銀行
- 長野銀行
- 香川銀行
- 三条信用金庫
- LINE Credit
- 仙台銀行
- 北都銀行
- 荘内銀行
- 三十三銀行
- 北日本銀行
- 中国労働金庫
(2023年12月現在)
<NTTドコモ・au・楽天モバイルの場合>0570-047-047
<ソフトバンクの場合> 0032069000
※ただし、ソフトバンク端末の場合、どこからのSMSであっても一律にこのように表示されます。この番号が表示されたとしても、架空請求の可能性は残りますのでご注意ください。
※なお、JCSサービシングセンターではないところから、日本債権回収株式会社(JCS)のSMSが送信される可能性もあります。
具体的には、以下のように、各支店から、以下の発信番号から連絡が入る可能性があります。(ただし、この発信番号はNTTドコモ・au・楽天モバイルの場合。ソフトバンクについては、前述の通り、一律に0032069000と表示されます。)
札幌支店 | 011-204-9360 |
東北支店 | 022-216-6605 |
関東支店 | 048-640-6681 |
南関東支店 | 045-277-0244 |
中部支店 | 052-733-1666 |
関西支店 | 06-7663-1383 |
中四国支店 | 082-511-2572 |
九州支店 | 092-415-1221 |
※キャリアによっては一部異なる場合があります。
JCSサービシングセンターから連絡があったときの対処法
次に、JCSサービシングセンターから連絡が入った場合の具体的な対応手順を確認しておきましょう。
心当たりがある場合
前述の通り、JCSサービシングセンターから連絡が入った場合、まずは架空請求を疑う必要があります。
その為に、請求連絡を受けた支払について、ご自身に心当たりがあるかを慎重に確認するようにしましょう。
説明された借金・ローンについて心当たりがない場合や、伝えられた料金の滞納について覚えがない場合などは、架空請求を疑って、上でご説明の通り、日本債権回収株式会社(JCS)の正式な問い合わせ先へ確認するようにしましょう。(架空請求でないとしても、身に覚えのない請求を受ける可能性もありますので、この対応については後述します。)
一方で、請求された債務について心当たりがある場合には、請求に従って債務の支払いを行うなどの対応を検討していく必要が出てきます。
もし請求を受けたにもかかわらず何も対応をしなければ、借金の利息が増加し続けてしまったり、滞納が続くことによって延滞手数料が膨れあがってしまう可能性が高いですので、注意が必要です。(なお、延滞手数料は通常の利息よりも高いことがほとんどです。)
原則として、JCSサービシングセンターの請求に従って、債務を一括で返済するのが本来です。
もっとも、既に滞納してしまっている債務は、請求を受けたからと言って容易に一括で完済できないことも多いと思います。
そのような場合には、返済の負担を減らすための方法を検討するのがいいでしょう。
具体的には、債務整理を検討するとともに、時効の援用についても検討するのがよいでしょう。
債務整理を検討する
債務整理というのは、支払しきれなかった借金等の債務を免除・減額してもらったり、長期の分割払いにしてもらったりして債務者に返済しやすくする手段をいいます。
債務整理には以下の3種類があります。
任意整理は、専ら弁護士が間に入って、債権者(金融機関など)と交渉を行って、利息や遅延損害金について免除を受けたり、長期分割によって毎月の返済額を減額してもらったり、過払金の返還、その分の減額などを目指し、債権者と合意してもらう方法です。
他の債務整理の方法と異なり、裁判所が関与しないため、柔軟でスピーディーに債務を整理できる可能性があります。
また、弁護士に依頼したタイミングで、消費者金融などの金融機関に弁護士から書面(受任通知)が送付され、債務者ご自身へ直接督促されることがなくなります。この点も大きなメリットです。
個人再生は、裁判所による手続きによって、借金等の債務を減額し、原則3年(最長5年)の分割払いにする方法です。
もっとも、法律上で決められた厳格な条件や手続きがあります。
自己破産は、裁判所による手続きに基づき、借金等の債務を免除してもらう方法です。
借金がなくなるという大きな効果を期待できますが、条件や手続きが厳しいことに加えて、デメリットも少なくないため注意が必要です。
時効の援用を検討する
任意整理と同じように、債務の支払の負担を軽減する方法として、時効の援用もあります。
時効(消滅時効)というのは、期間経過など一定の条件を満たした場合、これを主張(援用)することによって、債務を消滅させられる法的手段です。
債務の消滅、という大きな効果が認められている反面、消滅時効の条件を満たすためには、期間の経過に加えて色々な条件・注意点があります。
また、時効の条件がそろったとしても、「時効の援用」という法律で定められた権利主張が必要になります。
もちろん、時効の条件がそろっていない債務も多いと思いますが、万が一、ご自身の債務が時効の効果を得られる場合には、これを主張して債務を消滅させるのが望ましいので、ぜひ一度検討されるのがよろしいでしょう。
そして、時効について詳しくない方が債権者やサービサー(JCS等)と交渉を行ってしまうと、時効のための期間経過がリセットされてしまうなど、不利益な効果が生じてしまう可能性もありますので注意が必要です。
時効の援用を検討する場合には、できるだけ早期に弁護士へ相談し、弁護士を通じて対応することをお勧めします。
時効の援用についてより詳しくお調べになりたい場合は、こちらもご覧ください
身に覚えがない場合
他方、請求された内容に心当たりがなく、身に覚えがない場合の対処法を見ていきましょう。
請求に心当たりがない場合には、そもそも架空請求詐欺の可能性があります。
そのため、まずは、連絡内容を丁寧に確認したうえで、架空請求が疑われる場合には日本債権回収株式会社(JCS)の正式な問い合わせ先へ確認しましょう。
そして、もし架空請求ではなく、本物のJCSサービシングセンターからの問い合わせであったとしても、債権者(金融機関など)や、日本債権回収株式会社(JCS)側の手違いなどによって請求がされている可能性もあります。
この懸念がある場合には、証拠のチェックを慎重に行いましょう。
それでもなお、自分が請求を受ける理由がない、と思われる場合には、不当請求への対処方法を弁護士へ相談するなどして検討するようにしましょう。
証拠のチェック
まずは、証拠の収集とチェックを行いましょう。
多くの場合、借入契約、返済証明書、レシート、クレジットカードの明細、銀行の預金通帳などの記録を集めるようにしましょう。
また、その取引日(借金日など)に自分が何をしていたか、カレンダーや手帳、スマートホンの写真やメールなどを確認しましょう。
他にも、請求内容に関連しそうな資料がないかを、幅広く検討して、できるだけ手元に集めるようにしましょう。
また、これと併行して、日本債権回収株式会社(JCS)側にも請求の根拠となる契約書や取引履歴などの証拠の提示を求めることも有用です。
これらの証拠資料を集めて、請求された内容に根拠があるか、自分が忘れているだけなのか、それとも債権者・日本債権回収側の手違いによる不当な請求なのかを検討するようにしましょう。
この証拠の検討は場合によっては弁護士の助けを借りることも考えられます。
検討の結果、やはり日本債権回収株式会社(JCS)の請求が不当ということになれば、それへの対応策を考えて、積極的に反論していくことが必要です。
不当請求への反論
仮に不当な請求だと結論付けたとしても、債権者側へ反論しなければ不利益を受ける可能性があります。
例えば、反論しなかったこと自体が不利な証拠になってしまうおそれもありますし、訴訟を提起されて、強制的に支払いを求められてしまう可能性もあります。
そのため、不当請求に対しては積極的に反論するのが望ましく、ご自身だけで反論するのが難しい場合には、できるだけ早く弁護士に相談するなどして対応を検討しましょう。
具体的には、日本債権回収会社(JCS)の窓口へ連絡し、
- 自分が請求に応じる意思がないこと
- 自分が請求されている債務の支払いをする必要がない理由
を、できるだけ客観的に説明するようにしましょう。
もし債権者側との話し合いがスムーズにいかなければ、弁護士にできるだけ早く相談することを強くお勧めします。
NGな対応の例
続いて、JCSサービシングセンターから連絡が入った場合に、取ってはならないNGな対応例について解説していきます。
当たり前のように思われるかもしれませんが、実際にJCSサービシングセンターなどから債務の取り立てを受けてしまうと、冷静に物事を考えられなくなりやすいです。
このようなNG対応をついついしてしまいがちですので、改めて確認しておきましょう。
連絡を無視する
日本債権回収株式会社(JCS)からの連絡を無視したり、放置するのはもちろんNGです。
例えば、電話がかかってきたときに毎回出なかったり、郵便やメール・SMSが届いたのに開封しない、あるいは開封して中身を読んだにもかかわらず返事をしなかったり、というのもNGになります。
滞納している借金についての請求なので、これを聞いたり読むだけでもストレスになる方もいらっしゃると思いますが、これを無視・放置したとしても、利息が増え続けてしまい、また、延滞手数料などもかかってしまう可能性があります(そして、延滞手数料は通常の利息よりも高額になることが多いです)。
無視している期間が長ければ長いほど、債務の金額がどんどん増えていってしまうことになるので、問題が解決しないどころか、悪化してしまうことになります。
そして、電話やメール・SMSで連絡がつかないと判断されてしまった場合、例えば自宅訪問を受けてしまう可能性もあります。
また、自宅住所の近辺で、聞き込みをされてしまい、借金滞納の事実などが近所に知られてしまうリスクもあります。
また、連絡を試みても無駄だと判断されてしまうと、訴訟などの法的措置を取られてしまう可能性も高いです。
その場合、裁判所で訴訟の対応をする必要が生じます。(訴訟の対応を放置すれば、何も反論をすることなく、債務の支払いを強制されたり、財産が差し押さえられてしまうこともあり得ます。)
このように、連絡を無視することは様々な不利益につながります。
もちろん、請求された債務をすぐに全額支払う、というのが難しい場合もあると思いますが、そうであっても、連絡を無視せず、弁護士に相談したり、JCSサービシングセンターに電話連絡をして支払の相談をするなど、何かしらの反応をするようにしましょう。
嘘をつく
JCSサービシングセンターからの連絡に対して、嘘をつくことも悪質な対応で、当然NGです。
例えば、心当たりのある債務について何も知らないふりをしたり、既に返済済みであるなどとうそをつくことはやめましょう。
そんな嘘をついても、すぐにばれてしまいます。
そして、嘘が悪質だと判断されてしまうと、損害賠償などを請求される可能性も出てきます。
脅迫・暴力
脅迫的な発言をしたり、暴力をふるうことも当然にNGです。
脅迫や暴力は、犯罪になる可能性がありますので、警察に通報されて刑事罰を科されてしまう恐れがあります。
また、悪質な対応として、慰謝料などの損害賠償を請求されてしまう可能性もあります。
まとめ
このページでは、JCSサービシングセンターについて、基本的な時効を確認したうえで、連絡を受けた場合の注意点や対象法などを詳しく説明してきました。
そもそも、JCSサービシングセンターは、日本債権回収株式会社(JCS)という会社の一部です。
そして、日本債権回収株式会社(JCS)は、債権回収会社(いわゆる、サービサー)という会社で、債権者からの受託等によって、債務の取り立てを専門に行う会社で、国の許可を得て比較的厳格な体制を持った会社でないとなることができないことも確認しました。
そのため、JCSサービシングセンターからの連絡を必要以上に不安に覚える必要はないのですが、その一方で、架空請求詐欺が発生しているため連絡されたことをすぐに信じてしまうのも危険であることも説明しました。
続いて、実際にJCSサービシングセンターからの連絡があった場合の具体的な対応についてはフローチャートに沿って対応手順を確認してきました。
ぜひ、JCSサービシングセンターからの連絡で困られた場合には、このページを参考にして乗り切っていただければと思います。
そして、借金問題について、もしご自身だけで解決できない悩みがあれば、できるだけ早く借金問題を専門に扱っている弁護士へ相談することをお勧めします。
法律的なアドバイスを受けられることはもちろんですが、弁護士がご自身に代わって債権者やサービサーとやり取りもしてくれることが多いですし、何より、心強い弁護士は心の支えになるはずです。
当事務所では、日本債権回収株式会社(JCS)等のサービサーから連絡を受けた場合のご相談にも対応しています。
いつでもご相談ください。