大阪で債務整理を検討されている方は、地元の口コミが良い弁護士に相談すべきです。
現在、借金を抱えている方は不安な日々をお過ごしだと思います。
そのような方は、早い段階で債務整理にくわしい専門家に相談すべきです。
しかし、インターネット上には、様々な情報があふれていて、「どこに相談すべきかわからない」というご状況かと思います。
ここでは、債務整理の専門家の選び方について、弁護士がわかりやすく解説しています。
最後まで読んでいただくことで、専門家選びの重要なポイントがご理解できると思います。
ぜひ参考になさってください。
目次
大阪で債務整理の相談はどこがいい?
大阪で債務整理や任意整理をご検討されている方は、債務整理に注力している地元大阪の弁護士にご相談されることをおすすめいたします。
また、弁護士の選び方としては、口コミ(評判)が良いことが一番です。
さらに、コストも抑えるためにできるだけ弁護士費用が安いことも重要となります。
大阪で債務整理を相談できるのは?窓口一覧
大阪で債務整理をどこに相談するかを考えるために、そもそもどこが窓口となっているかを知っておく必要があります。
以下では、いわゆる士業とその他の団体に分けて解説します。
弁護士と他士業の比較
士業とは、弁護士、司法書士、行政書士、社労士、税理士などの「◯◯士」がつく国家資格のことです。
それでは、これらの士業が債務整理関連の業務(任意整理、自己破産、個人再生、過払い金請求、裁判対応)に適切に対応できるかどうかを表で見てみましょう。
債務整理業務 | 弁護士 | 司法書士 | 行政書士 | 税理士 | 社労士 |
---|---|---|---|---|---|
自己破産 | ◯ | △ | ✕ | ✕ | ✕ |
個人再生 | ◯ | △ | ✕ | ✕ | ✕ |
任意整理 | ◯ | △ | ✕ | ✕ | ✕ |
過払い金請求 | ◯ | △ | ✕ | ✕ | ✕ |
裁判対応 | ◯ | △ | ✕ | ✕ | ✕ |
自己破産、個人再生、任意整理の意味については、後記(「債務整理を大阪で弁護士に相談するメリット」)にて解説しています。
上表を見ると、債務整理関連業務に十分対応できるのは、弁護士ということがわかります。
これは、債務整理などの法律事務をサポートできる業者が法律によって厳しく制限されているからです。
任意整理、自己破産などの債務整理に関する業務の多くは「法律事務」となります。
法律上、この「法律事務」は基本的に弁護士にしか許されていません(弁護士法72条)。
法律が弁護士以外の者のサポートを禁止しているのは、専門家以外に法律事務を認めると、依頼者に間違った助言をしてしまったり、法外な費用を要求される可能性などが懸念されているからです。
もっとも、法律事務については、すべて弁護士の独占業務かと言えばそうではありません。
法律事務の一部については、他の法律によって、限定的に他士業にも認められています。
例えば、司法書士は登記に関する業務、行政書士は権利義務に関する書類の作成、税理士は税務に関する業務、社労士は社会保険に関する手続きなどが許されています。
司法書士について
司法書士の中で、法務大臣の認定を受けることができた場合、例外的に140万円以下の任意整理や過払い金請求ができます。
しかし、140万円を超える場合は取り扱うことができません。
例えば、140万円を超える債権についての減額交渉や裁判はアウトです。
また、司法書士は、自己破産や個人再生の依頼を受けて、裁判所に提出する書類を作成することは認められています。
しかし、司法書士は弁護士のような代理権がないため、破産審尋期日などの重要な場面に参加することができません。
結果として、依頼者が一人で参加することになり、不安を感じることになるでしょう。
司法書士の場合、弁護士と異なり、このような問題があるため上の表では「△」としています。
士業以外の相談窓口について
大阪で債務整理を相談できる場所としては、法律事務所や司法書士事務所以外にも、行政(大阪の各区役所)、大阪弁護士会(会が運営する相談センター)、法テラスなどがあります。
これらの組織は、大阪の多重債務に苦しむ方々のために様々な活動を行っている点で信頼できます。
しかし、インターネットが普及した現在においては、誰でもスマホやパソコンがあれば、債務整理にくわしい専門家を探すことができます。
そのため、債務整理の相談場所としては、年々減少傾向にあるようです。
例えば、大阪弁護士会の無料相談の件数は、2008年度は7万6561人でしたが、2021年は6万7136人まで減少しています。
大阪弁護士会が運営する相談センターで相談対応する弁護士は、弁護士会の職員ではありません。
また、大阪の区役所で法律相談に対応するのは、弁護士であり、大阪区役所の職員ではありません。
これらの弁護士は、普段は自分の法律事務所にいます。
あらかじめ、相談員として登録しており、不定期に弁護士会や区役所等の相談業務に対応しています。
大勢の弁護士が登録しているため、相談者としては「債務整理にくわしい弁護士」を選んで相談するということはできません。
大阪における債務整理の相談の特徴
債務整理の相談においては、その地域の特徴も考慮すべきです。
ここでは、大阪の債務整理の相談について、特徴を解説いたします。
弁護士の数がそこそこ多い
大阪は、東京に次いで、日本で2番目に弁護士数が多い都道府県です。
大阪府の人口約880万6000人に対して弁護士数は4854人であり、弁護士1人あたりに換算すると1814人となります。
すなわち、大阪では1814人に1人が弁護士ということになります。
ちなみに、東京は651名に1人が弁護士であり、全国平均は2846人に1人です。
地域 | 人口 | 弁護士数 | 弁護士1人あたりの人口 |
---|---|---|---|
全国合計 | 125,500,000 | 44,101 | 2,846 |
大阪府 | 8,806,000 | 4,854 | 1,814 |
東京都 | 14,010,000 | 21,519 | 651 |
参考:弁護士白書2022年版
東京ほどではないものの、大阪に関しても、弁護士を探すことはそれほど難しくないと言えるでしょう。
専門化がやや進んでいる
日本は、アメリカやヨーロッパなどの先進国と比較して、弁護士の数は決して多くありません。
そのため、1人で幅広く対応するという弁護士が多く、この傾向は田舎に行けば行くほど高くなります。
もっとも、大阪は上で解説したとおり、弁護士数が全国平均よりも多く、弁護士の競争も激しいです。
このような状況のため、他と差別化を図るべく、専門性を高めている弁護士も一定程度存在します。
「債務整理」に注力することで、専門知識や豊富な経験を持つ弁護士もいます。
交通の便がよい
大阪は、他の地方都市以上に地下鉄、電車、バスなどの公共交通機関が発達しており、交通の便が良いという特徴があります。
また、周辺の都道府県からも様々な交通手段を用いてアクセスしやすいという環境です。
したがって、大阪に「債務整理に強い弁護士」がいれば、大阪はもちろん近隣地域からも依頼することが可能でしょう。
大阪の債務整理でおすすめの弁護士とは?
上で解説したとおり、大阪には債務整理の専門知識やノウハウを持つ弁護士が相当数存在します。
しかし、「専門知識が高い=おすすめ」というわけではありません。
本当におすすめできる弁護士というのは「専門知識」に加えて「マインド」が備わっていなければなりません。
マインドとは、依頼者に対して、親切な対応ができる、事務員任せにしない、定期的な報告を欠かさない、叱らない、高圧的な態度を取らない、質問にきちんと答える、などです。
当然のことのように思えますが、このようなマインドこそ、依頼者にとって最も重要なことと考えます。
では、どのようにすれば、そのような弁護士を探せるのでしょうか。
口コミが良い弁護士
良い弁護士を探す方法で、おすすめなのは「口コミを見ること」です。
実際に事件を依頼した依頼者が自らの言葉で、その弁護士を評価した口コミほど信頼できるものはないと考えます。
では、弁護士に対する口コミは、具体的には何を見れば調べることができるのでしょうか。
法律事務所のWEBサイトの顧客満足度
顧客満足度を重視する法律事務所は、自社WEBサイトに「顧客満足度」や「お客様の声」などを掲載していることが多いです。
これは債務整理などの事件が解決したときに、その事務所が依頼者にアンケートを実施した結果です。
アンケートには、通常、結果に対する満足度、弁護士の対応、事務員の対応、改善点などが記載されています。
これを見ると、顧客満足度、弁護士や法律事務所の印象などを確認することができるでしょう。
したがって、相談を検討している法律事務所の「顧客満足度」や「お客様の声」を調べてみることをおすすめいたします。
法律事務所の中には、顧客満足度などを掲載していない事務所もあります。
もちろん、そのような法律事務所であっても、満足度が低いとは限りません。
しかし、終了時アンケートは、実際に依頼した方のお役に立てたかどうかを知る上で、重要なツールです。
実際の依頼者の声をもとに、改善すべきことなどを知ることができます。
したがって、顧客満足度を重視している事務所であれば、実施すべきであると考えます。
なお、アンケートは取るものの、内部資料とするだけでWEBサイトには掲載していないという事務所もあるでしょう。
なお、法律事務所の自社サイトに掲載されている顧客満足度については、信頼性に疑いを持たれるかもしれません。
しかし、弁護士は「法律の専門家」であり、基本的には広告に関する法律やガイドラインを順守しているところがほとんどのはずです。
したがって、口コミとして、十分参考になると考えられます。
Googleのビジネスプロフィール
法律事務所の場合、飲食店のような「食べログ」の評価はありません。
外部の評価としておすすめなのは、Googleビジネスプロフィールです。
ビジネスプロフィールはGoogleのサービスの一つであり、その事業所の情報(営業時間、アクセス情報)やレビュー(口コミ)が掲載されています。
このレビューを見てみると良いでしょう。
ビジネスプロフィールのレビューについては、事業主が自分の判断で削除したり、編集したりすることができません。
例えば、法律事務所が自社に対するお褒めのコメントのみ残して、クレームを削除することは基本的にはできません。
したがって、口コミの参考として信頼できると思われます。
ただし、Googleビジネスプロフィールは、登録は自由ですので、登録していない法律事務所も多く存在します。
Googleビジネスプロフィールも100%の信頼はできません。
実際には事件を依頼していないのに、依頼者のように見せかけてポジティブなコメントを掲載し、その見返りに金銭を要求する業者も存在します。
口コミをよく読んでみて、あまりに褒めすぎていると逆に不自然に感じる場合もあるでしょう。
ポータルサイトの情報には注意
債務整理に関して情報発信をしているのは、法律事務所だけではありません。
近年、ポータルサイトと呼ばれるWEBサイトにおいても、法律に関する記事が掲載されています。
この場合、以下の理由から注意が必要です。
民間企業が運営していること
弁護士は法律の専門家であり、基本的には倫理観を備えています。
また、法律事務所の場合、弁護士会という監督機関があり、厳しい広告のガイドラインに沿ってWEBサイトを運営しています。
これに対し、ポータルサイトは営利を目的とする会社が広告収入を目的として運営しています。
評価基準が明確でない
ポータルサイトは「債務整理は◯◯事務所が1番」や「債務整理に強い法律事務所ランキング」などの情報を掲載しています。
しかし、この評価基準が明確ではありません。
何をもって「1番」としているのか、どのようにして「ランキング」をつけているのかなど、評価方法を明示せずに、結論のみを表示している点で、問題があると思われます。
おすすめしている法律事務所が顧客であること
ポータルサイトは、多くの法律事務所や司法書士事務所から広告料をもらってその事務所の情報を掲載しています。
つまり、おすすめしているのは、自分たちの顧客であり、顧客以外は基本的には掲載していません。
お客様にとって不都合な情報は掲載できないはずであり、中立な立場で公正に評価しているとは言えないでしょう。
1つのページに、様々な法律事務所の情報があればポータルサイトの可能性が高いです。
なお、掲載されている記事は、弁護士や司法書士が執筆または監修したものを使用していることが多いです。
債務整理を大阪で弁護士に相談するメリット
債務整理とは、簡単に言うと、借金を減額したり、チャラ(帳消し)にする手続を言います。
弁護士や司法書士が債権者(消費者金融など)と減額交渉したり、裁判所の手続を利用して進めていくこととなります。
債務整理には、大きく分けて、任意整理、自己破産、個人再生の3つがあります。
以下、それぞれの手続について、弁護士に相談する具体的なメリットをご紹介します。
任意整理
任意整理とは、消費者金融や銀行、クレジットカード会社など、借金をしている業者との間で弁護士があなたの代わりに交渉を行って、返済の見直しを行うことをいいます。
弁護士に依頼するメリット
- 貸金業者からの取り立てをストップできる
- 弁護士が窓口となって貸金業者と交渉してくれる
- 借金を無理なく返済できるようにする
自己破産
自己破産とは、裁判所に申立てを行って、自分の抱えている借金の支払いを免除してもらう手続です。
弁護士に依頼するメリット
- 貸金業者からの取り立てをストップできる
- 借金を免除できる
- 裁判所への書類提出、連絡、出席などをお願いできる
個人再生
個人再生とは、裁判所の手続を利用して、再生計画という計画を立てて、借金を減額した上で返済するというものです。
自己破産と同様に裁判所の手続きが必要となりますが、借金の免除ではなく、一部を減額するという点と、自宅がある場合にその自宅を残せるという点で大きな違いがあります。
弁護士に依頼するメリット
- 貸金業者からの取り立てをストップできる
- 借金を減額できる
- 自宅を残せる
- 裁判所への書類提出、連絡、出席などをお願いできる
過払い金請求
過去(2010年以前)に消費者金融業者などから借金をしていた場合、過払い金と言って、払い過ぎたお金を請求できる可能性があります。
債務整理においては、この過払い金請求の可能性も視野に入れて対応する必要があります。
弁護士に依頼するメリット
- 払いすぎたお金が戻ってくる
- 全額(140万円超えるケース)を請求できる
裁判対応
債務整理においては、債権者(消費者金融など)から借金の返済を求めて訴訟を提起されることがあります。
弁護士に依頼するメリット
- 裁判所への書類提出、連絡、出席などをお願いできる
- 裁判対応だけでなく、必要となる債務整理の手続をお願いできる
大阪における債務整理の弁護士の探し方
以下では、大阪の債務整理に強い弁護士の探し方について、解説します。
債務整理についてのWEBサイトが充実していること
債務整理に強い法律事務所は、自社のWEBサイトにより、債務整理に関する法律情報を大量に発信をしていることが多いです。
なぜならば、情報発信することで依頼が増えて、その法律事務所の実績ができ、結果債務整理に強くなるからです。
したがって、債務整理に関するキーワードで検索したときに、上位に表示されるWEBページが多ければ、債務整理に強い法律事務所である可能性が高いと考えられます。
債務整理に注力していること
債務整理に強い弁護士を探すためには、その弁護士が債務整理に注力していることがポイントとなります。
債務整理は破産法などの法令知識だけでなく、消費者金融の特徴、裁判所の運用等に熟知していなければ、パーフェクトなサポートは難しいです。
これらの専門知識やノウハウを身につけるためには、少なくとも債務整理に注力していることが必要です。
弁護士紹介をチェック
ご依頼を検討している弁護士が「債務整理に注力している」かを調べるには、その法律事務所の「弁護士紹介」のページをチェックするとよいでしょう。
弁護士紹介ページには、得意分野や注力分野の記載があることが多いため、そのページを見ることで、弁護士の専門性を調べることができるでしょう。
弁護士費用がリーズナブルであること
債務整理は、借金の返済ができない方の再出発を図るための手続です。
ご相談に来られる方の中には、食費や住居費の支払いができない、という方もおおくいらっしゃいます。
したがって、専門家にお支払いする費用はリーズナブルであることがポイントとなります。
上で解説したとおり、債務整理の弁護士費用は自由化されており、各法律事務所によって異なります。
債務整理の弁護士費用は、通常その事務所のWEBサイトに掲載されています。
したがって、ご依頼を検討されている法律事務所のWEBサイトを確認し、他と比べてみることをおすすめいたします。
ただし、弁護士費用を見ても、自分の場合いくらになるのかがよくわからないということもあります。
そのため、ご相談の際に、依頼した場合の金額についての見積もりをもらうようにしてください。
明朗会計の法律事務所であれば、見積もりを出して費用の内訳を説明してくれるでしょう。
なお、債務整理に注力している法律事務所の場合、通常初回の法律相談は無料で行っているので、無料相談をご活用されると良いでしょう。
訪問できる距離に法律事務所があること
債務整理では、基本的には弁護士との直接面談が必要となります。
また、自己破産や個人再生を行う場合、裁判所の管轄があるため、「大阪に所在する法律事務所」の方がベストです。
したがって、自宅や職場から訪問できる距離にある法律事務所が良いでしょう。
女性専用窓口がある
債務整理を検討されている女性の中には、「男性弁護士には相談しにくい」という方もいらっしゃいます。
このような方は女性弁護士が在籍している法律事務所の方が良いでしょう。
キッズルームがある
債務整理を検討されている方の中には、小さなお子さんがいらっしゃる方もいるでしょう。
法律事務所の中には、お子様連れでも安心して相談できるキッズルームを完備した事務所も少数ながら存在しますので、そのような事務所を選ぶと良いでしょう。
デイライト法律事務所が債務整理で選ばれる理由
債務整理の専門チームがあること
弁護士は注力分野を絞ることで初めて専門知識とノウハウを身につけることができ、依頼者を適切にサポートできます。
このような考えのもと、デイライト法律事務所は、開設以来、5つの行動指針を大切にしており、第1の行動指針として、弁護士の「専門特化」を掲げています。
債務整理に関しては、債務整理に注力する弁護士のみで構成される専門チームを構築しており、債務整理に関する様々な専門知識やノウハウをチーム内で共有しています。
専門性が高い弁護士が相談段階から一貫して対応することで、債務整理でお悩みの方に対し、ベストな提案を行い、問題解決できるようにサポートしています。
高い顧客満足度
デイライト法律事務所の他の4つの行動指針は、「ソリューションデザイナー」「誰よりも寄り添う」「満足の更に上へ」「創造と進化」です。
このようなクライアントファーストのマインドと取り組みによって、実際に高い顧客満足度を達成しています。
リーズナブルな弁護士費用
デイライト法律事務所は、借金問題に苦しむ方のご負担を軽くするためのリーズナブルな価格を設定しています。
また、分割払いにも対応していますのでお気軽にご相談ください。
アクセス抜群のオフィス内に最先端の設備
デイライト法律事務所大阪オフィスは、大阪駅前に所在しており、広大なオフィスの中にはキッズルーム、模擬法廷やカフェなどを完備しています。
また、債務整理にお困りの方の心を軽くしてもらうためのBGMを全相談室で流しています。
このような顧客目線の設備は、高く評価されています。
大阪の債務整理は弁護士と司法書士のどちらがいい?
債務整理の相談先としては、弁護士の他に司法書士もあげられます。
しかし、上で解説したように、債務整理の様々な業務に制限なく対応できる弁護士の方がメリットが大きいです。
司法書士の場合、弁護士と比べて、代理権限がない、140万円を超えるケースに対応できない、という問題があります。
以下、司法書士の具体的なデメリットについて、解説していきます。
司法書士は140万円を超えるケースに対応できない
司法書士は、借金が140万円を超えるケースでは、法律相談や交渉を行うことができません(司法書士法3条)。
ここでいう「140万円を超える」については、借金の総額ではなく、一つ一つの債務と考えられています(最高裁判決平成28年6月27日)。
参考:最高裁判所ホームページ
例えば、以下のケースでは対応できません。
- 消費者金融A社からの借り入れが140万円を超えている
- 消費者金融B社への過払い金が140万円を超えている
例えば、以下のケースでは対応可能となります。
- 消費者金融C社からの借り入れが100万円
- 消費者金融D社、E社、F社からそれぞれ100万円を借りており、借入総額が300万円
上の例のように、個々の債務が140万円以下の場合でも注意が必要です。
債務整理の事案においては、借金の正確な金額が不明確なことも多く、当初、140万円以下と考えていたのが結果として140万円を超えるケースもあります。
また、このような制限があると、司法書士による「たらい回し」や「受任の選択」が懸念されます。
例えば、A社から150万円を借り入れており、B社から100万円を借り入れているとします。
この場合、司法書士はB社の分しか対応できません。
そこで、A社については、他(知り合いの弁護士など)を紹介することがあります(たらい回し)。
この場合、依頼者としては、2箇所の事務所に行かなければならず、不便です。
また、費用が割高になってしまうことも懸念されます。
さらに、A社については、対応せずに放っておく可能性もあります。
この場合、依頼者の借金問題は解決しないため、極めて問題が大きいと言えます。
代理権がない
弁護士には「代理権」がありますが、司法書士には基本的には「代理権」がありません。
これは、自己破産や個人再生を申し立てる際、大きな違いとなって現れます。
例えば、大阪地裁の自己破産のケースでは、以下のようになります。
手続の内容 | 弁護士の場合 | 司法書士の場合 |
---|---|---|
裁判所とのやり取り | 弁護士が行う | 本人が行う |
裁判官との面接 | 同席が可能 | 同席は不可 |
債権者集会 | 同席が可能 | 同席は不可 |
管財事件の費用 | 複雑な事案の場合を除き20万円程度で済む可能性 | 高額化する可能性 |
裁判所とのやり取りについて
自己破産の場合、様々な書類を裁判所に提出することとなります。
また、書類提出後に、裁判所と面接日の調整をしたり、追加の書類や補正を求められるため、やり取りが発生します。
弁護士には代理権があるため、これらをすべて行うことができます。
司法書士の場合、代理権がないため、書類の作成のみで裁判所とのやり取りは本人が行う必要があります。
裁判官との面接について
自己破産をする場合、裁判官との面接が実施される場合があります。
この場合、弁護士であれば、代理権があるため同席が可能です。
また、本人が回答に困った場合、本人に代わって回答することが可能です。
司法書士の場合、代理権がないため同席することができません。
債権者集会について
自己破産では、管財事件になるケースと同時廃止で済むケースがあります。
管財事件では、破産手続きの中で、債権者集会という手続があります。
弁護士は代理権があるため、債権者集会に同席し、本人に代わって説明することが可能です。
司法書士はこの場に同席することは認められません。
※管財事件になるのは、財産の調査や処分が必要なケース、免除してよいか調査が必要なケースと裁判所が判断する場合です。
管財事件の費用
大阪地裁においては、管財事件の場合、裁判所に対し、予納金として最低20万円以上を支払うこととなります。
弁護士が関与していない場合、裁判所としても調査に時間を要することがあるなどの理由から、予納金の額が高額化する場合があるため注意が必要です。
司法書士の任意整理等のデメリットは?
上で解説したとおり、自己破産などの裁判所を利用する手続では、弁護士と司法書士とでは対応できる業務に大きな違いがあります。
では、任意整理や過払い金請求では問題ないのでしょうか。
債務整理においては、当初から、どの手続を選択すべきかが明確になっていないことがあります。
例えば、相談した時点では、任意整理を予定していたものの、借金の額が予想していた以上に大きく、結局は自己破産を選択せざるを得ない、などの事案は多くあります。
したがって、様々な可能性を視野に、依頼者にとって、ベストな手続を実施していくということが重要となります。
そのため、債務整理については、基本的に弁護士に相談すべきと言えます。
上で解説したとおり、弁護士の方が対応できる業務が幅広いことから「司法書士の方が安い」というイメージを持たれている方もいるようです。
しかし、現在、弁護士や司法書士の費用は自由化されているので、ご依頼時の費用は事務所によって異なります。
したがって、弁護士・司法書士ともに、事務所による費用の違いがあるため、一概にどちらが高いとはいえません。
また、上で解説したとおり、管財事件の場合、大阪地裁では予納金として最低20万円以上が必要となります。
司法書士に依頼した結果、裁判所に納める予納金の額が高くなってしまう可能性があります。
さらに、自己破産や個人再生の場合、書類を作成するだけの司法書士と、代理人として裁判所とのやり取りや面接の同席まで対応する弁護士とでは、そもそも業務量が異なります。
したがって、両者の金額を比較する場合、「どこまで対応してもらえるのか」という視点を持つことも重要です。
大阪の債務整理についてのQ&A
債務整理して何年でローンが組める?
債務整理の種類にもよりますが、概ね5〜10年はローンを組むことが難しくなります。
債務整理はいくらまで?
債務整理については、上限の金額はありません。
任意整理の場合、3〜5年で分割返済していくため、この期間で返済できることが前提となります。
例えば、1ヶ月3万円の返済が可能であれば、上限は180万円(3万円 × 60ヶ月)となるでしょう。
債務整理の情報は何年で消えるの?
例えば、任意整理をした場合、信用情報機関に「延滞した」「債務整理を行った」などの事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに載った状態になります。
この状態は、借金を完済してから5年程度で解消していきます。
まとめ
以上、大阪での債務整理をどこに相談すべきかについて、くわしく解説しましたがいかがだったでしょうか。
大阪で債務整理をご検討されている方は、口コミが良い大阪の弁護士に相談することをおすすめします。
口コミについては、インターネットを使って、ご依頼を検討している法律事務所のWEBサイト内に掲載されている、顧客満足度を調べたり、Googleビジネスプロフィールの口コミをチェックすると良いでしょう。
また、債務整理に強い弁護士探しのポイントとしては、その事務所が債務整理についての情報発信を大量に行っていることが重要となります。
弁護士紹介ページをチェックして注力分野を確認することもおすすめです。
デイライト法律事務所の破産再生チームは、債務整理の専門チームとして、借金問題に苦しむ方々を強力にサポートしています。
大阪の債務整理については、当事務所までお気軽にご相談ください。
この記事が債務整理の相談先を探している方のお役に立てれば幸いです。