早期に信用情報を回復し事業を続けることができた事例

状況

破産者   :40代 Aさん

債務の内訳 :4社 総額200万円程度

資産と収入 :資産なし、収入月30万円程度

 

 

相談の経過

ラーメン屋Aさんは個人事業主として飲食店を経営していました。

Aさんの事業は、銀行等の借り入れに頼らず、自己資本のみで経営を続けていました。

しかし、ある時、資金不足に陥ったため、信用組合に融資を申し込んだところ、信用情報に事故情報が記載されているという理由で、融資を断られてしまいました。

そこで、Aさんは、このような事情によって借入れができないこと、今後も借入れができないと事業を継続することができないかもしれないと、弊所に相談に来ました。

 

 

 

弁護士の関わり

①Aさんの負債状況を調査

Aさんから相談を受けた弁護士は、まずは、Aさんの負債状況を調査しました

方法としては、Aさんからの聞き取り(通知書・請求書などの確認)、信用情報の確認などです。

Aさんの負債状況を確認したところ、Aさんには過去に借入れをしたものの返済をしていなかった債務があることが判明しました。

債権者は4社で、残債務は200万円程度でした。

 

②各債権者との取引履歴の確認を実施

弁護士は、各債権者に受任通知書を発送し、債権調査を行い、取引履歴の開示を求め、取引履歴の確認を行いました。

そして、取引履歴を確認したところ、全ての債務が消滅時効になっていることがわかりました。

 

③各債権者に、時効の援用通知書の送付と、信用情報センターから事故情報消滅手続を行うように求める

各債権者に時効の援用通知書を送付し、合わせて信用情報センターから事故情報消滅手続を行うように求めまし

そうしたところ、各債権者は、早期に同手続を行ったため、着手から約2か月後には信用情報が回復するに至りました。

 

④融資を受けることに成功

改めて融資の申込みを行ったところ、無事融資を受けることが出来ました

 

 

補足

事業の継続ができるか否かは、一刻を争います。

本件では、全ての債務が時効により消滅することができたこと、債権者が早期に信用情報の消滅手続を行ったことなどから、早期に融資を受けることが出来、無事事業を続けることができました。

時効援用を行っても、債権者によっては、事故情報の消滅手続を早期に行わないなどの対応をすることがあります。

債務者が信用情報の早期の回復を望む場合には、債権者に早期の手続を行うように求めることも必要になります。

債務が時効によって消滅している場合には、債務を返済する必要がありません。

債務整理の処理方針を決定する上では、このような事情も重要になりますので、借金問題で悩まれている方は、一度債務整理に詳しい弁護士に相談することをおススメします。

 

 

なぜ借金問題は
弁護士に相談すべき?

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