月額10万円の養育費を合意できた妻Fさんの例

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA


ご相談者Fさん
職業:専業主婦
世帯年収:1000万円
婚姻期間:8年
解決方法:協議
子どもあり (1人)
離婚を切り出した

相手:会社員

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

状況

Fさんは、夫と8年前に結婚しました。Fさんと夫との間には、子どもが1人います。Fさんの夫の収入は高く約1000万円でした。

他方、Fさんの夫の希望もあり、Fさん自身は専業主婦として家庭を守っていました。

Fさんと夫とは性格が合わず、夫婦喧嘩が絶えませんでした。

次第に、Fさんは、どうしてこんな夫と結婚してしまったのかと日々後悔するようになりました。

周囲に相談したところ、かつて同様の環境におり、現在は離婚をしてシングルマザーとして頑張っている友人の後押しもあり、離婚を決意しました。

決めるまでは優柔不断ですが、一度決めたら行動が早いFさんは、すぐに、夫に対し、離婚を申し出ました。

しかし、夫は、「離婚はしない。」の一点張りで全く聞く耳をもちませんでした。

自分だけでの説得は困難と考えたFさんは、弁護士に相談することにしました。

 

弁護士の関わり

書留弁護士は、Fさんから依頼を受け、速やかに夫に対し、内容証明郵便にて協議離婚申入書を郵送しました。

しかし、夫からの返答は、「離婚には応じない。」「養育費は一円も支払わない。」というものでした。

こうなると、婚姻費用が交渉のポイントになります。

婚姻費用とは別居期間中の生活費のことで、民法760条を根拠に認められるものです。

養育費との違いは、配偶者の分の生活費も含まれている点です。そのため、婚姻費用の方が養育費より高額になるのです。

とすると、夫としては、高額の婚姻費用を支払うよりは、離婚に同意して養育費相当額のみに減らしたいと考えるのが通例です。

男性は、特に、合理的に考える方が多いため、このような交渉が有効になるのです。

Fさんの件でも、弁護士は、婚姻費用をきちんと得るというスタンスで交渉を行いました。

その結果、夫は離婚に応じるとともに、養育費については裁判基準の月額10万円を支払うという内容で協議離婚が成立しました。

ご依頼いただいて約2か月のスピード解決でした。

 

補足

相手が離婚に応じない場合、すぐに調停を申し立てる方も多くいます。

しかしながら、調停は、多大な労力と時間を要します。通常は、半年程度はかかるというのが実務感覚です。

というのも、離婚調停は約1か月に1度のペースでしか進んでいかないからです。

この点、代理交渉であればスピーディな交渉が可能です。

相手が当初は離婚に応じないというスタンスであっても、弁護士が粘り強く説得を続けることで離婚に応じてもらえるようになる場合も多々あります。

相手が離婚に応じないという場合は、まずは、弁護士にご相談ください。

 

 

養育費シュミレーター



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