遺言執行の書式

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

遺言執行者とは、簡単に言えば、遺言書に書かれている内容を実現するために、各種相続手続きを進めていく人のことをいいます。

各種相続手続きとしては、例えば、相続財産目録の作成や、銀行等での預貯金の解約、法務局での不動産の名義変更などがあります。

遺言執行は、ご遺族(相続人)の間に感情的な対立がある場合が多く見受けられます。

また、感情的な対立とまでいかなくても、遺言執行者が選任されると、不信感が芽生えてトラブルに発展する可能性もあります。

そのため、トラブルを未然に防止するために、適切な書面を残すなどの工夫が必要となります。

書類と印鑑ここでは、遺言執行の場面でよく使用する代表的な書面の例をご紹介します。

なお、書式の使用は、相続問題に直面されている当事者個人の方及び弁護士のみとさせていただきます。

他士業その他の事業者の方に対しては、弁護士法違反(非弁活動)のおそれがあるため、無断使用を一切認めておりません。

 

遺言執行者の就職の通知

この書式は、遺言執行者が相続人に対して就職した旨を知らせる通知文書のサンプルです。

就職の通知は、法律上要求されているわけではありません。

しかし、相続人等は遺言執行に対して強い利害関係を持っています。

また、相続発生後、相続人らが預貯金を解約する等、勝手に遺産を処分するなどのおそれも考えられます。

したがって、相続人らに対して遺言執行者に就職した旨を連絡することは、相続人らの処分行為を防止する上で重要といえます。

また、遺言執行者に就職した旨を連絡する際、遺言書のコピーを添付して遺言の内容を知らせてあげることは相続人らの理解を得るためのポイントとなります。

遺言執行者について、くわしくはこちらをご覧ください。

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遺言執行の終了報告書

この書式は、遺言執行者がその職務を終了したときに、相続人に対して職務内容等を報告するための通知文書のサンプルです。

遺言執行者事務の終了について、民法は委任に関する規定を準用しており(1020条)、委任について、民法第655条は「委任の終了事由は、これを相手方に通知したとき、又は相手方がこれを知っていたときでなければ、これをもってその相手方に対抗することができない」と規定しています。

したがって、遺言執行者が職務を完了しても、その旨通知しなければ、報酬の支払いを拒絶されるおそれがあります。

通知の方法については法律上は口頭でも構いませんが、後々トラブルとなる可能性があるため、書面で行ったほうがよいでしょう。

遺言執行者の職務について、くわしくはこちらをご覧ください。

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不動産の登記手続き、預貯金の払い戻しなどの手続を円滑に行うために、遺言執行者がいた方が便利です。

また、遺言の内容によっては、遺言執行者による執行が必ず必要な場合もあります。

しかし、上記のとおり、親族間の利害対立等の問題点も懸念されます。

トラブルを未然に防止するために、ご紹介した書式集がお役に立てれば幸甚です。

なお、遺言執行の問題については、そもそも遺言執行者を指定すべきか否か、指定するとしても誰に対してどのような方法ですべきか、なども問題となります。

当事務所には、相続問題に特化した相続対策チームがあり、遺言執行に関するサポートをご提供しております。

なお、ご自宅の近くに専門の弁護士がいない方に対して、当事務所ではLINEなどを活用したオンラインによる相談を実施しています。

遺言執行のサポートについて、詳しくはこちらのページを御覧ください。

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