「財産放棄」とは、一般に、ある相続人が他の相続人に対して、遺産分割協議の際に「遺産を引き継がない」という意思を伝えることをいいます。
この記事では、財産放棄とは何か、相続放棄との違いは何か、財産放棄の手続きやメリット・デメリットなどについて、相続問題にくわしい弁護士がわかりやすく解説します。
財産放棄とは?
「財産放棄」とは、一般に遺産分割協議の際に、ほかの相続人に対して遺産を引き継がない意思を伝えることをいいます。
「財産放棄」は法律で定められている制度・用語ではなく、あくまでも相続人同士での合意・取り決めです。
また、「遺産分割協議」とは相続人全員で遺産の分け方を話し合うことをいいます。
相続人が2人以上いる場合で、被相続人(亡くなった方のことです。)が有効な遺言書を残していないときには、基本的に相続人全員で遺産分割協議をする必要があります。
財産放棄と相続放棄との違い
財産放棄と似ている言葉として「相続放棄」があります。
財産放棄と相続放棄はどちらも、遺産を受け取らない意思を表明する点で共通していますが、次のような違いがあります。
財産放棄 | 相続放棄 | |
---|---|---|
法律上の制度か | 法律上の制度ではない | 法律上の制度 |
相続権(相続人の地位) | 失わない | 失う |
遺産の一部の放棄 | できる | できない |
債務等の相続 | 相続する | 相続しない |
撤回・取消し | 遺産分割協議成立前であればできる | できない |
手続きの方法 | 遺産分割協議への参加 | 家庭裁判所に対する申述 |
手続きの期限 | なし | あり(相続開始を知ったときから3ヶ月以内) |
法律上の制度か
「財産放棄」は法律上の制度ではありません。
これに対して、「相続放棄」は法律(民法)で定められている用語・制度です。
民法は、相続放棄が成立するための条件(要件)と相続放棄が認められた場合の効果(結果)を定めています。
相続権(相続人の地位)を失うか
「財産放棄」をした場合、相続権(相続人の地位)を失うことはありません。
したがって、財産放棄をした場合でも相続人として遺産分割協議に参加する必要があります。
これに対して、「相続放棄」をした場合には「初めから相続人とならなかった」ものとみなされ(民法第939条)、相続権(相続人の地位)を失います。
相続人にあたらない以上、遺産分割協議への参加は不要です(参加することはできません)。
遺産の一部の放棄
「財産放棄」の場合、他の相続人が合意してくれれば、一部の遺産だけを放棄することができます。
例えば、「他の財産はいらないが、親の形見の時計だけは相続する」といった選択をすることができます。
これに対して、「相続放棄」の場合は一部の遺産のみを放棄することができません。
相続放棄をする場合には、すべての遺産を引き継ぐことができなくなります。
債務等の相続
相続が開始すると、被相続人の債務(借金やローン)等は、法定相続分(民法で定められた割合のことです。)にしたがって当然に相続人に引き継がれると解釈されています。
「財産放棄」をした場合でも、「相続人」であることには変わりがないため、法定相続分の債務を相続します。
遺産分割協議の場で「プラスの遺産も債務も一切引き継がない」といった相続人同士の取り決めをしても、この取り決めを債権者(例えば、貸主である金融機関など)に主張することはできません。
債権者から法定相続分の返済を求められた場合には、その支払いに応じる必要があります。
これに対して、「相続放棄」をした場合にははじめから相続人にならなかったことになり、債務を含めて一切の遺産を引き継ぎません。
したがって、債権者から返済を求められた場合にもこれを拒むことができます。
撤回・取消し
「財産放棄」は遺産分割協議の際に行うことから、遺産分割が成立する前(他の相続人との合意が成立する前)であれば、財産放棄の撤回・取消しをすることができます。
遺産分割協議の成立後については、他の相続人が全員合意してくれた場合に限り、撤回・取消しをすることができます。
これに対して、「相続放棄」は原則として撤回・取消しが認められません。
撤回や取消しが認められるのは、他人に騙されたり脅されたりして相続放棄をしたような例外的な場合に限られ、たとえ他の相続人全員が合意していたとしても、撤回・取消しが認められることはありません。
手続きの方法
「財産放棄」を確定させるためには、相続人全員で行う遺産分割協議に参加して、他の相続人と合意する(遺産分割協議を成立させる)ことが必要です。
相続人全員が合意をしていれば成立し、家庭裁判所での手続きをする必要はありません。
これに対して、「相続放棄」が成立するためには、家庭裁判所に書面で申立て(申述)をして、その申立て(申述)が家庭裁判所に受理される(認められる)ことが必要です。
相続放棄については他の相続人との話し合いや合意をする必要はなく、それぞれの相続人が一人で(単独で)手続きをすることができます。
手続きの期限
「財産放棄」や遺産分割協議について、法律で定められた手続きの期限はありません。
これに対して、「相続放棄」については、相続の開始(被相続人の死亡)があったことを知ったときから3ヶ月以内にしなければならないという手続きの期限が定められています(民法915条)。
この3ヶ月の期限のことを「熟慮期間(じゅくりょきかん)といいます。
熟慮期間を過ぎると、原則として相続放棄をすることはできなくなり、遺産を相続したものとして扱われます。
相続放棄についてくわしくは以下をご覧ください。
財産放棄と遺産放棄との違い
「財産放棄」と「遺産放棄」は同じ意味の言葉です。
どちらも法律上の用語・制度ではありません。
財産放棄の手続きについて
財産放棄の手続きの流れは?
財産放棄をするためには、遺産分割協議に参加して、他の相続人に対して遺産を相続するつもりがないこと(財産放棄の意思)を伝える必要があります。
他の相続人全員が合意した場合には、財産放棄と遺産分割協議が成立します。
遺産分割協議がまとまらない場合には、家庭裁判所で遺産分割調停・審判を行うことになります。
なお、遺産分割協議をする場合には、下の図のように、相続人の調査や遺産の調査などの事前準備をする必要があります。
財産放棄したらどうなる?
財産放棄が成立するということは、財産放棄をした相続人の遺産の取り分(の全部または一部)をゼロにする遺産分割協議が成立することを意味します。
遺産分割協議(財産放棄)が成立したら、相続人全員で合意した内容を記載した「遺産分割協議書」を作成します。
財産放棄(遺産分割協議)の成立後も相続人の地位を失うことはなく、被相続人の債務は当然に法定相続分で引き継がれます。
財産放棄に必要な書類とは?
財産放棄に必要な書類は、「遺産分割協議書」と「印鑑登録証明書」です。
「遺産分割協議書」はどこかでもらえる書類ではなく、遺産分割協議が成立した(財産放棄が成立した)ときに相続人が作成する書類です。
遺産分割協議書を必ず作成しなければならない、という決まりはありません。
もっとも、相続人が遺産の相続手続き(遺産の名義変更や相続税の申告など)を行う際には、遺産分割協議書の提出を求められるケースが多いことから、遺産分割協議が成立したらできるだけすみやかに作成することをおすすめしています。
遺産分割協議書を作成する場合には、相続人全員が手書きで署名をして実印を押します。
また、遺産分割協議書に押された印鑑が実印であることを確認・証明するために、市区町村役場で「印鑑登録証明書」を取得して、遺産分割協議書に添付します(相続手続きの際には遺産分割協議書と印鑑登録証明書をあわせて提出する必要があります)。
さらに、上で説明したように、遺産分割協議をするためには相続人の調査や遺産の調査といった事前準備をする必要があります。
その際には、相続人を確認するための資料(戸籍謄本など)や遺産に関する資料(不動産の登記簿謄本など)などを取得することになります。
遺産分割協議の必要書類についてくわしくは以下をご覧ください。
財産放棄にかかる費用とは?
「財産放棄」の手続きを自分で行う場合にかかる費用は、基本的に遺産分割協議書の作成に必要な書類(印鑑登録証明書など)の取得費用のみです。
取得費用の相場は、相続人の人数や遺産の状況によっても異なりますが、一般的には数千円〜5千円前後です。
遺産分割協議書の作成を弁護士等の専門家に依頼する場合には、上記に加えて専門家に支払う報酬が必要です。
一般に、司法書士に依頼する場合の相場は10万円前後、弁護士に依頼する場合の相場は15万円〜30万円前後です(事案の複雑さによって金額は増減します)。
当事務所の弁護士費用は以下をご覧ください。
財産放棄の期限とは?
財産放棄は法律上の制度ではないため、いつまでにしなければならないという期限はありません。
また、遺産分割協議についても特に期限は定められていません。
もっとも、財産放棄(遺産分割協議)はできるだけすみやかに行うことをおすすめします。
相続手続きの中には期限が定められているものがあり、遺産分割協議はその前に終わっている必要があるためです。
例えば、相続税の申告は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行わなければならないとされており、期限を守らなかった場合には不利益を受ける可能性があります。
また、遺産分割協議が成立するまでは、遺産は相続人の共有状態となることから、遺産を処分することが難しくなってしまいます。
したがって、財産放棄(遺産分割協議)について期限はないものの、相続の開始後できるだけすみやかに行うのがおすすめです。
遺産分割協議の期限についてくわしくは以下をご覧ください。
なお、相続放棄については民法で3ヶ月の期限(熟慮期間)が定められており、期限内に手続きを完了させる必要があります。相続放棄の期限についてくわしくは以下をご覧ください。
財産放棄のメリットとデメリット
財産放棄には次のようなメリット・デメリットがあります。
財産放棄のメリット
相続権を失わない・相続権の移動が発生しない
財産放棄をしても相続権を失うことはなく、相続権が移動することもありません。
したがって、財産の放棄後に新たな遺産が見つかった場合、その遺産については相続できる余地があります。
また、相続権の移動は発生せず後順位の相続人への影響も発生しないことから、後順位の相続人との調整をする必要もありません。
撤回することができる
遺産分割協議の途中で気が変わった場合や、新たな遺産が見つかった場合などには、財産放棄を撤回することができます。
家庭裁判所での手続きが不要
財産放棄をする場合、遺産分割協議の中で他の相続人に意思を伝えるだけでよく、家庭裁判所での手続きは不要です。
家庭裁判所に提出する書類を準備するための手間もかかりません。
財産放棄のデメリット
債務は引き継がなければならない
財産放棄をしても借金やローンなどの債務を放棄することはできず、債権者(貸主など)から返済を求められた場合には、これに応じる必要があります。
被相続人に債務がある場合に財産放棄をすると、プラスの遺産を相続することはできないにもかかわらず、債務のみを引き継ぐことになってしまいます。
遺産分割協議に参加しなければならない
財産放棄をしても相続人の地位は失われないため遺産分割協議に参加する必要があり、手間と労力がかかります。
財産放棄を検討すべきケース
以下のようなケースでは、相続放棄ではなく財産放棄を検討すべきです。
- 相続権の移動を避けたいケース
- 家庭裁判所での手続きが面倒なケース(被相続人に債務がない場合)
- 一部の遺産のみを相続したいケース
相続権の移動を避けたいケース
相続放棄をしたことによって同じ順位の相続人がいなくなる場合には、相続権が後順位の相続人に移動します。
相続権の移動を避けたいケースでは、相続放棄ではなく財産放棄を検討すべきです。
例えば、被相続人の妻と長男・長女(第1順位の相続人)が相続人となる場合で、長男・長女がプラスの遺産のすべてを妻(長男・長女の母)に譲りたいと考えているようなケースです。
このケースで、長男・長女の両方が「相続放棄」をすると、第1順位の相続人が全員いなくなるため、相続権は第2順位の相続人(被相続人の両親・祖父母等)または第3順位の相続人(被相続人の兄弟姉妹)に移動します。
その結果、被相続人の妻(長男・長女の母)にすべての遺産を譲りたい、という長男・長女の希望を叶えられなくなる可能性があります。
このようなケースでは、「財産放棄」をすることで、相続権の移動を避けて遺産を他の相続人(上の事例では妻)に譲るという希望を叶えることができます。
家庭裁判所での手続きが面倒なケース(被相続人に債務がない場合)
遺産の相続を希望しないものの、家庭裁判所での手続きが面倒なケースでは、財産放棄を検討すべきです。
「相続放棄」をする場合、被相続人との関係によっては膨大な書類を準備する必要があり、多くの手間がかかります。
このような場合には、財産放棄を選択することで、家庭裁判所での面倒な手続きをする必要がなくなります。
ただし、被相続人に債務(借金やローンなど)がある場合には、財産放棄をすることでプラスの遺産を相続できないにもかかわらず債務だけを引き継ぐという結果になるため、注意が必要です。
一部の遺産のみを相続したいケース
「遺留分(いりゅうぶん)に満たなくてもよいので、特定の(一部の)遺産のみを相続したい」というケースでは、財産放棄を検討すべきです。
「遺留分」とは、相続人のうち、被相続人の配偶者・子・両親・祖父母に対して法律で保障されている遺産の最低限の取り分のことをいいます。
「相続放棄」の場合には、一部の(特定の)遺産だけを相続するということはできないことから、一部の遺産だけを相続したい場合は財産放棄を検討すべきです。
相続放棄を検討すべきケース
以下のようなケースでは、財産放棄ではなく相続放棄を検討すべきです。
- 被相続人の借金が多額のケース
- 他の相続人と関わりを持ちたくないケース
- 特定の相続人にすべての遺産を集中させたいケース
- 特定の遺産を絶対に相続したくないケース
被相続人の債務が多額のケース
被相続人が多額の債務を抱えている場合には、相続放棄を検討すべきです。
すでに説明したように、財産放棄をしても被相続人の債務は引き継がれてしまい、債権者(貸主など)から返済を求められた場合にはこれに応じなければなりません。
借金やローンなどの債務(マイナスの財産)を含めて一切の遺産を相続したくない場合には、相続放棄をする必要があります。
他の相続人と関わりを持ちたくないケース
すでに説明したように、「財産放棄」の手続きをするためには、遺産分割協議に参加して他の相続人と話し合いや書面のやり取りをする必要があります。
これに対して、「相続放棄」をする場合には、各相続人が単独で行うことができ、基本的に他の相続人とのやり取りは発生しません(家庭裁判所との間でやり取りをすることになります)。
他の相続人と一切の関わりを持ちたくない場合には、相続放棄の手続きを検討するべきであるといえます。
特定の相続人にすべての遺産を集中させたいケース
被相続人にプラスの遺産とマイナスの遺産(借金・ローンなど)がある場合で、プラスの遺産をすべて特定の相続人に集中させるケースでは、他の相続人全員で相続放棄することを検討すべきです。
例えば、被相続人の唯一の遺産がマンションであり、そのマンションのローンの返済が残っているというケースで、長男が単独でマンションを相続するような場合です。
このようなケースでは、プラスの遺産とマイナスの遺産(ローン)の両方を1人の相続人(長男)に集中させるのが公平であるといえます。
他の相続人全員が相続放棄をすることで、プラスとマイナスの遺産の両方を特定の相続人に集中させることができます。
特定の遺産を絶対に相続したくないケース
被相続人の特定の遺産を絶対に相続したくないというケースでは、相続放棄を検討すべきです。
例えば、遺産の大部分が家業に関するものであり、家業を引き継ぐつもりがないケースや、被相続人の遺産が処分の難しいもの(例えば森林や田畑など)であるため、これを引き継ぎたくないケースなどです。
相続人が1人しかいない場合には、相続放棄をする以外に遺産の相続を避ける方法はありません。
相続人が2人以上いる場合でも、相続人全員が特定の遺産の相続を嫌がっている(相続を押し付けあっている)ときは、相続放棄をする以外に方法はありません。
財産放棄の注意点
債務は引き継がれる
上でも説明したように、被相続人に借金やローンなどの債務がある場合、債務については「財産放棄」をした場合でも法定相続分で引き継がれます。
財産放棄をする場合には、プラスの遺産を一切引き継がないにもかかわらず債務のみを引き継ぐ結果となる可能性があるため、注意が必要です。
財産放棄をする前には、被相続人の遺産を十分に調査することが大切です。
遺産分割協議に参加する必要がある
財産放棄をしても相続人であることには変わりがないため、遺産分割協議への参加や遺産分割協議書の作成(署名・押印)に協力する必要があります。
協力を拒んだ場合には、他の相続人から遺産分割調停等を申し立てられる可能性があるため、注意が必要です。
財産放棄についてのQ&A
親の財産を放棄するにはどうすればいいですか?
遺産分割協議で財産放棄をする方法
親が遺言書を残しておらず、他に相続人(親の配偶者(父または母)や兄弟姉妹)がいるときには、相続人全員で遺産分割協議を行い、その中で財産放棄の意思(遺産をもらうつもりがないこと)を伝えます。
遺産分割協議が成立したら、その内容を記載した分割協議書を作成します。
被相続人に遺言書を作成してもらう方法
被相続人の生前に、自分の遺産の取り分をゼロにする遺言書を作成してもらうことで、財産放棄と似た状況を作ることができます。
被相続人が遺言書を作成してくれない場合や遺言書が無効の場合には、遺産分割協議を行う必要があります。
なお、上で説明したように、被相続人の子どもには遺留分が保障されていることから、遺言書の作成後・相続開始後に気が変わった場合(遺産を受け取りたくなった場合)には、他の相続人に対して遺留分の請求をすることができます。
遺言書の作成についてくわしくは以下をご覧ください。
参考:遺言書の書き方・効力|有効な遺言書の作成方法【文例有】
兄弟の財産を放棄するにはどうすればいいですか?
兄弟姉妹には遺留分が保障されていないことから、(イ)の遺言書を作成してもらう方法については、相続開始後に気が変わった場合でも遺留分の請求をすることはできません。
まとめ
・「財産放棄」とは一般に、遺産分割協議の場で、他の相続人に対して遺産を引き継がない意思を伝えることをいいます。
「財産放棄」は法律上の制度・用語ではありません。
・「財産放棄」と「相続放棄とは、相続権(相続人の地位)を失うか、債務等を相続するか、家庭裁判所での手続きが必要か、手続きの期限があるか、などの点で違いがあります。
・財産放棄と相続放棄にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、場面や状況に応じてどちらを選択すべきかを検討することが大切です。
相続については専門的な知識が必要となることから、誤った判断をして後悔をするという結果を避けるためにも、相続に強い弁護士に相談されることを強くおすすめします。
・当事務所では、相続問題に注力する弁護士で構成する相続対策専門チームを設置しており、相続全般に関するご相談をうけたまわっています。
財産放棄や遺産分割協議、相続放棄に関するご相談をはじめ、相続人の調査、遺産の調査、遺言書の作成、相続登記、相続税の申告、相続トラブルなど、幅広いご相談に対応していますので、ぜひお気軽にご相談ください。