わずか1か月というスピード解決により離婚が成立したLさんの例

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA


ご相談者Lさん
職業:会社員
婚姻期間:20年
解決方法:協議
子どもあり
離婚を求められた

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

状況

Lさんは、20年前に妻と結婚しました。

しばらくは、円満に婚姻生活を送っていたのですが、子どもが、大学受験を行うあたりから関係が急速に悪化していきました。

Lさんは、自由に子どもの希望どおりに進学させてあげたいという気持ちでしたが、妻は、子どもの学力以上の有名一流大学への進学を求めたのです。

学校Lさんは、子どもが不憫でなりませんでしたが、子どももある種、妻の洗脳されており、Lさんの話に聞く耳はもっておりませんでした。

家庭内で立場をなくしたLさんは、やむを得ず、単身で家をでて別居することにしました。

すると、妻は弁護士をたてたうえで、Lさんに対し協議離婚の申入れを行ってきました。

Lさんとしても離婚はやむを得ないと考えており、応じる意向でしたが、条件面で折り合いがつかず、これ以上弁護士と交渉しても言いくるめられてしまうと考えたLさんは、自分も弁護士をつけることにしました。

 

弁護士の関わり

弁護士はLさんから依頼を受けた後に、早速、相手方の弁護士と離婚条件についての交渉を行いました。

弁護士同士の交渉で大切なことは、なにが争点でなにが争点から外せるのかを適切に整理することです。

通常、訴訟であれば裁判官が争点整理を行いますが、それを弁護士が主体的に行うというイメージです。

争点整理を弁護士間で行った結果、本件の争点は、自宅不動産の処理にあることがわかりました。

Lさんは、自宅不動産を売却して住宅ローンから自由になりたいと考えていたLさんに対し、妻は自宅の取得を希望しました。

そこで、①住宅ローンの残額を妻が返済すること、②代償金としてLさんは、妻から自宅の価値の2分の1を取得しうるところ、その部分を養育費にあてることを条件に折り合いをつけることにしました。

その結果、ご依頼からわずか1か月というスピードで、離婚の合意が成立しました。

 

補足

離婚を考えておられる方は、相手方に弁護士がついていると厄介だと思われる方が多いでしょう。

しかし、実際には、Lさんの事例のように、相互に弁護士がつくことで争点整理が適切にできるため、交渉がスムーズに進み、結果的にスピード離婚が成立するというのは珍しくありません。

この場合のポイントは、Lさんは相手方の提示条件では合意ができないと判断してすぐに弁護士に依頼を行ったことです。

自分である程度進めようと思って、自分に不利な条件を提示してしまいどうしようもなくなってからご依頼をいただくケースもありますが、その場合にはもつれて調停に移行することが多いように思います。

六法と弁護士バッジそのため、弁護士への依頼は、できるだけ早い段階で行うのがよいでしょう。

少なくとも、弁護士に依頼するかどうか迷っている方は、その段階で弁護士に相談は行うべきです。

そのうえで、弁護士をつけるメリットがあると考えるのであれば、速やかに依頼を行いましょう。

 

 





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